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休み時間は、廊下をダッシュして音楽室に向かった。
たとえ10分でもピアノに触っていたかった。 テレビでビリー・ジョエルがピアノを弾きながら 歌っているのを見て、カッコいい、と思った。 自分もビリー・ジョエルになりたいと思ったが、 ピアノがない。学校のピアノを使うしかなかった。 小学生の時、ピアノを3日間だけ習ったことがある。 しかし、基礎もなにもあったものではない。 とにかくレコードを何百回も聞き、音を探った。 適当に弾いていると、 突然、気持ちいい響きになることがある。 胸に沁みてくる響きだ。 やみつきになってしまった。 次の音楽の授業が始まる時間ギリギリまで ピアノをいじっていた。 17歳の夏は、いつもピアノといっしょだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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