テーマ:心のかたち、人のかたち(952)
カテゴリ:私的なこと
親に反抗して結婚してしまった私は、大学に退学届けを出しに行きました。
大学に行っている意味を感じなくなったからです。 その時の指導教官に、(今はもう亡くなられましたが) 『退学するの?何かしたいことでもあるの?・・・それが無いのなら、休学なら判を押してあげるけど、退学届けには判は押しません』と言われました。 この際退学でも休学でも何でもいいや!と私は思い、休学届けを出す事にしました。 結婚してすぐに子供ができました。 そうすると、考え方が変わってきました。 その時の夫は大学中退でしたので、私まで中退していたら子供に示しがつかない。 子供のために中途半端なことばかりはやっていられない! けじめはつけなければ。。。 私は夜アルバイトをしながら大学に復学し、残りの2年で猛勉強して単位を取りまくりました。 学費は月割り制にしてもらい、月々支払いました。 それまでろくに勉強もしなかったので、取っていた単位はとても少なかったのです。 そのため、2年間で4年分の単位を取りました。 ・・・人間、やれば出来るんだなぁ・・・なんて、変な達成感がありました。 休学にしか判を押さないと言ってくださった教官には、とても感謝しました。 夫婦の仲は・・・、お互いに遠慮をしていたかもしれません。 言いたいことも言わず、お互いが考えている事が通じ合いませんでした。 お互いに若かったせいもありますが、相手のすることに干渉はせず、それぞれ違った友人と違った付き合いをしていました。 子供を育てながら、私は孤独感を感じる事がよくありました。 もし、私が今死んだら・・・ この子は母親の顔も忘れて、どうにかして育つだろう。 夫は・・・寂しがるだろうか・・・悲しむだろうか・・・ 両親は・・・悲しまないだろう・・・ 私の存在って、何だろう? そんな時に、1冊の本を読みました。 三浦綾子『ひつじが丘』です。 親に愛されて何不自由なく育った主人公の娘が、親の言う事を聞かずに身勝手な男性と駆け落ちしました。 夫に裏切られて傷ついて帰って来た娘を、親は暖かく迎え入れます。 主人公の親は出て行った娘がいつ帰って来てもいいように、自宅の鍵を何年も閉めずに待っていたのです。 娘は自分が両親に許されても、身勝手な夫をいつまでも許すことができません。 しかし、夫は病気になって娘の両親を通してキリストの愛に触れます。 夫は、心から悔い改めて、死んで行きます。 始め、私は主人公の娘と自分をオーバーラップさせていました。 しかし、読み進めるうち私は身勝手な夫になっていました。 夫の孤独感、身勝手さ、愛を求める心…私の気持ちとぴったりでした。 その本を読み終わった後、タイミング良く近くの教会から特別伝道のトラクトが配られてきました。 家からとても近くだったし、本を読んで教会に行きたいと思った時だったし、いろんな用事が重なって私は家に1人だったので、行く条件は全て整っていました。 3日間の特別伝道の2日間、私は1人で教会に行きました。 1日目は、罪は決して許されないということを聞きました。 2日目に話を聞いている時、いきなり私は感じました。 あ。。。何ていうことをしてしまったんだろう。。。 キリストを十字架につけたのは、この私だったんだ。。。 『ひつじが丘』の、死ぬ前に悔い改めた夫の気持ちが初めてわかったように思いました。 「誰からも愛されていない」なんて、思っていた自分が小さく思えました。 神様は、こんなにも私を愛してくれていて、こんなにも招き続けていてくれたのだ・・・ 私がどんなに裏切っても、どんなにレールを外れても、根気強く赦し、愛し続けてくださっていた・・・ 涙が、後から後から出て止まりませんでした。 (ついでに鼻水も出て、恥ずかしくて仕方ありませんでした。。。) その年のクリスマスに、母と一緒に洗礼を受けました。 それから立派なクリスチャンライフを送っているわけではありません。 それからも遠回りをし、神様を悲しませ続けて今があります。 人生、失敗の繰り返しです。 神様は、辛抱強く赦して、私たちの成長を見守ってくださっています。 現在、今の主人と巡り合って、家族一緒に神様を信じ、祝福されて生活しています。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ ある人のブログで、『聖霊のバプテスマを受けた』と書いてありました。 聖霊のバプテスマって何でしょう? 私には、わからないのです。 でも、十字架の意味がわかったこの時、間違いなく聖霊様が私の中に入ってくださったと思います。 これは聖霊のバプテスマとは言えないかも知れません。 でもこの時の体験は忘れられないものです。 この時を境に私の心は変わりました。 聖書という太く力強い柱を手に入れました。 迷った時は、聖書を開く。 悩んだ時は、神様に祈る。 ・・・もう、大丈夫です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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