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『３００』予告編の衝撃が少々落ち着いてきたので
昨夜の試写会本編『ディパーテッド』の感想を。

映画『ディパーテッド』公式サイト


　犯罪者の一族に生まれたビリー（レオナルド・ディカプリオ）は、
　自らの生い立ちと決別するため警察官を志し、優秀な成績で警察学校を卒業。
　しかし、警察に入るなり、彼はマフィアへの潜入捜査を命じられる。
　一方、マフィアのボス、コステロ（ジャック・ニコルソン）に
　かわいがられて育ったコリン（マット・デイモン）は、
　内通者となるためコステロの指示で警察官になる。


この映画は香港黒社会を舞台にした『インファナル・アフェア』３部作のリメイクです。
主にオリジナルのパートワンの部分です。
映画『インファナル・アフェア』公式サイト

私は『インファナル・・・』が好きなのでどうしても比べて　点が辛くなりがちです。
辛くなりがちどころか酷評なので　お好きな方は読まないで下さい。
ネタバレなしです。

マーティン・スコセッシの監督　レオナルド・ディカプリオとマット・デイモン主演
アカデミー賞候補か！？と言われているのでちょっと期待していましたが
う～～～～～ん。終わったとたん　我知らず首を傾げてしまいました。
なんなんだこれは？？？
オリジナルの１から３を薄く詰め込み
せつなさ哀しさと緊迫感を減らして暴力と猥雑さを増やした感じ。
移民問題とか警察とマフィアとＦＢＩとの関係を
しっかり頭に刻みながら観ないと訳わかんなくなります。
私は導入部でボーっと他の事を考えていたので
そのせいでわからなくなったと言われても仕方ないけれど。

一番嫌だったのは下品だったこと。
シモネタばかり言う親分に気持ち悪くなりました。
直接的なエロシーン（ああ　なんて書き方でしょう！）はない（いや、あるか・・・）のですが
言動がいやらしすぎ。
マフィアものなので　ドンパチも暴力も当然でしょうがそれもやりすぎ。
人物描写は深みが足りない。
オリジナルのほうがマフィア側も潜入警官側ももっと親分子分の絆が強かった。
特に警官側。クイーナン（オリジナルのウォン警視）との信頼関係をもっと描いて欲しかった。
それに　トニーレオン演じた哀愁やアンディ・ラウの不安や葛藤が
薄すぎ・・・というよりまったく描かれていなくてがっかり。
さらに　主要３人の顔が似すぎ。
レオ君とマット君　同じような顔の作りだし　ジャック・ニコルソンとレオ君はそっくり！
監督の好みのお顔なの？？

眠くはならなかったけど　途中で観ているのが嫌になりました。
終盤面白くなってきたけど　唐突なラストでまた、おいおい！
『インファナル』を観てこちらを観たらがっかりする人多いのでないでしょうか。
特に女性にはうけないんじゃないかな。この映画。
『ディパーテッド』を面白く観た人には
是非『インファナル・アフェア』も観ていただきたいです。
香港映画って　食わず嫌いの人もいそうですが　面白いですよ！
この場合の面白いは　愉快とかおかしいという意味ではなくて　
興味深いとか趣があるという意味ですよ。念のため。

『インファナル・アフェア』は家族にも（子供にも）友人にも
自信を持って薦めてきた私ですが　これは下ネタ多すぎで誰にも薦められません。
（『ディパーテッド』はＲ15です。）
でも　ジェリーの『300』の予告編目当ての人は観に行かねばなりませんよ！『ハッピーフィート』の予告編も長くて新しいバージョンだったのでよかったです。

マフィアに潜入した警察の男　香港名ヤン　ハリウッド名ビリー
　
　　左から　　ショーン・ユー　　　　　トニー・レオン　　　　　レオナルド・ディカプリオ


　警察に潜入したマフィアの男　香港名ラウ　　ハリウッド名コリン
　
　　左から　　エディソン・チャン　　　　アンディ・ラウ　　　　　　　マット・デイモン

ああ　こんなにケチョンケチョンに書くつもりなかったのですが・・・
簡潔にまとめると
『インファナル・アフェア』お好きな方は覚悟して観に行ってください！
オリジナルを未見の方は　『ディパーテッド』を先にご覧になったほうが
両方とも面白く観ることが出来ると思います。ということです。
私は口直しにもう一度オリジナルを観ることにします。

宣伝効果を狙ったはずの試写会を観てこんなに酷評していいのかしら・・・・・・
ワーナーさんごめんなさい。
でもきっと　ここを読んで何人かのジェラルド・バトラーファンは
予告編のためにリピートするのではないかと思うので　お許しください。
『３００』とっても楽しみにしています！