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テーマ:ワイン大好き!(30886)
カテゴリ:新技術
本日の日経新聞などの記事によれば、
五輪開幕を控えた北京と開催地の一つ天津を結ぶ高速鉄道が、 7月22日、8月1日の運行開始を前にメディアに公開されたという。 空港と五輪会場周辺をつなぐ地下鉄三路線の開通と並び、 五輪に向けた北京の交通整備の目玉であるという。 時速350キロを出す国内初の高速鉄道であり、 両都市間約120kmの移動時間を 現在の約1時間から30分に短縮するという。 使われる車両は10編成(1編成8両)強のうち 半分は日本の新幹線型を採用し、残りがドイツシーメンス型という。 川崎重工業など日本六社が中国の南車四方機車車両(山東省)に 新幹線「はやて」の技術を提供し、南車が製造したという。 これが日本における報道であるが、その問題点を検討してみよう。 1)実現した高速鉄道は、「はやて」よりも高速運転が可能になっていること。 2)実現された線路橋梁トンネルは日本の技術でなく、おそらく 欧州系の技術によっていること。 3)現在はドイツシーメンス型との共存であるが、 やがて、日本のはやて型技術と一体化洗練化され、よりよいものが 開発されるであろうこと。 これだけをみると、後発国が先進国より技術を輸入すると、 優位な立場に一方的にたてる様に思えてくるのであるが、 そもそも、先進国が、技術開発力において、 後発国よりすぐれているのであるならば、 その技術レベル差は縮まるとしても、 あいかわらず、先進国が本来優位に立ってしかるべきである。 それにもかかわらず、先進国より、優れたコンポジションによる 製品が出来てしまうのは、後進国の問題であるというよりは、 先進国内に内在する利権や、その分野に対する同種業界の占有欲に 根ざしているとも考えられないことはない。 後進国は、各先進国の技術の良いところを好きな様に取り込めるわけであるが、 先進国では、各国の技術がもつ、過去からのしがらみの結果として、 他技術が良いと分かっていても、自分たちの開発した技術のかわいさ余って、 あるいは、経済的政治的事情により、特定の技術しか利用できない様な 環境にある訳である。 このような、しがらみを取り除くのが、これからの新技術開発において、 必要かつ重要なことであり、先進国が生き延びるすべであることに 気づかせてくれたのが、この中国の高速鉄道の開発であったと考えられる。 これから進展する環境技術においても、日本が遅れをとらないためには、 後発国の選択の自由さに勝る、技術、条件選択の自由さを、 各開発機関が持てる様な、経済・政治方策を可能にする事が必要であろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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