オホーツクの冬の象徴流氷2
真水の氷と海水の氷の違いは?ジュースを凍らせる途中に取り出すと、凍った部分の味が濃くなっているという経験あるある。これは、氷はあくまでも純粋水で、その結晶内部に他の物質を取り込むことができないから。海水の場合も同じで、塩分を含む海水から純粋水の結晶が生成すると、その周辺にはその分だけ塩分濃度を増した海水ができる。これが「ブライン」と呼ばれるもの。「ブライン」の一部は氷の結晶と結晶の隙間に取り込まれて、氷の内部に閉じ込められてしまうが、大半は氷の下の海水中に排出される。排出された高塩分の「ブライン」は重たいために対流を引き起こしながら沈んでいく。このように、海氷のできる海では冬を経て海氷の成長が止まる翌年春まで、大気の冷却と「ブライン」排出によって海氷の下で鉛直対流が絶え間なく続く。こうしてできた海氷内の塩分は5~12グラム。凍る前のオホーツク海の塩分は約32グラムなので、凍りながら「ブライン」を排出することで海水の塩分は3分の1以下になってしまう。真水の氷は透明だが、海水の氷である海氷は白い色をしている。これは、海氷の中に「ブライン」が閉じ込められているため。「ブライン」は海水なので、強度で考えると空洞と同じなので、真水の氷と比べるともろくなっている。真水の氷だと厚さが5センチもあればその上でスケートができるが、海氷では厚さが10センチ以上になってやっと人が歩けるようになる。以上、網走地方気象台「オホーツク流氷ハンドブック」からです。今日は久しぶりに、雪のない時に通勤に使う道路が走りやすくなっているかどうか確認するため、農道を通って帰って来ました。ちょうど日没の時間だったので、防風林の後ろに夕陽を見ながら1枚。2月も終わりですね。