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テーマ:おすすめ映画(4060)
カテゴリ:見て面白かったもの
今日は最年少同居人の運動会でした。学校がうちから近いので、競技の間に行ったり来たりを繰り返し、体力の消耗を最小限に食い止めながらの観戦です。彼は運動も勉強もほどほどにする主義なので、親としてはもう少し頑張って欲しいぐらいの、まあそこそこレベルで楽しんでいます。まあ、楽しんでいるのならいいか、ぐらいに思っているので、そのあたりが一番問題なのかも。
身体が小さいため、組み体操では上に乗ることになっていました。練習の時は、高くて怖いと言っていましたが、バランス感覚はいいので、本番では背筋を伸ばしてきちんと演技していました。あとで一言褒めてあげたら、物凄く嬉しそうにしていました。このあたりも素直でかわいい。いい加減な子育ての割には、順調にいい具合に育っています。よし、よし。 問題はそれより親のほうで、一日運動会に付き合ったら、疲れ切ってしまいました。お日柄もよろしく、午後はもう常時軽い貧血状態を維持していました。帽子を忘れないでよかった...帰ってすぐにシャワーを浴びて、ようやく人心地がつきました。 夜はボーボボもなかったので、録画だけして、ずっと見ていなかった「ピンポン」を見ました。中位同居人が見たがっていた映画なんですが、見たら、これがすごく面白かった。 音を聞くだけで実力を読み取る中国の有名選手に、大会常勝校には熱血のキャプテンと努力を人の百倍している実力No.1に、主人公の幼馴染みのライバルもいます。そして最大のライバルは、同じ卓球部の小学校以来の大親友。一生懸命のコーチに、訳知りの卓球場の女支配人。なんかほかにも王道が散りばめられ、これ以上はないくらいの、いわゆるスポコンなんですが、話作りのセンスがよくて、少ししか暑苦しくありません。その暑苦しさも心地よく、最後まで見きってしまいました。 小林サッカーに似ているのかと思ったのですが、はるかに面白く感じました。小林サッカーは、面白くするために無理な設定を随所にしていますが、ピンポンはもっともらしさを出すためだけに特殊処理をしています。実際にスポーツをやっているものが見ても納得できるようにするため、細かいところまでスタッフが一所懸命やっているのがわかります。自然に見せるために、どれほどの地道な努力が積み重ねられているのか。熱戦の末に弾き飛ばされた球も、普通なら、ただ勢いよく跳ね飛ぶだけなのに、ただ転がるのではなく、ものすごくスピンがかかった状態で床を転がっています。細かいところまで手を抜かず、本当にこうだったらどうなるか、をしっかり検討し、最後まで、見る人が楽しめるように注意を払っています。 少し前にテレビでやっていたエースを狙えを見たら、ちょうど試合シーンで、何じゃこりゃ、と思ってテレビを消した私にとって、日本でもこんな映画が作れるということを知り、日本映画の将来に、少し明るい展望を持つことが出来ました。 もちろん、これは後で考えたことで、見ている間は同居人たちと一緒に、本当に手に汗を握り、力いっぱい、乗りに乗って見ていました。見終わった後は、一家全員、心身ともに前に向かう力に満ち満ちていました。スポコンを、ちゃんと地道な練習を見せながら、熱く、それでいて爽やかに描ききっている傑作です。見終わって、本当にいい時間が過ごせたと感じました。 元気のなくなった人、今の生き方に自信をなくしてしまった人、目的が見つけられない人、そんな人たちみんなに見てもらいたい、意欲向上、精力増強、熱気集中、空前絶後の作品です。 ついでに、蛇足ですが、この作品には新選組!のメンバーも出演しているんですね。捨介さんと勘定方の河合さんです。同居人が教えてくれたのですが、中村さんは、この作品で、一般メディアの世界でブレイクしたんだそうですね。大時代さを負けることなく演じきっているのが、流石と感じさせてくれました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
September 19, 2004 12:23:19 PM
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