|
カテゴリ:見て面白かったもの
最近あまり面白くないキングですが、本屋によって新刊が出ていると、ついつい買ってしまいます。この本はもともと一冊だったものを二分冊にしたものです。幸運の25セント硬貨は、その2冊目になります。
読んでいる間、ずっと眉間にしわを寄せていたような気がします。キングの書く話は、生活の嫌な面をこれでもかと押し付けてくるので、元気がないと読むのがつらいかも。 でも、ただ嫌な思いをさせるだけでなく、色々と考えさせてくれるのがキングのいいところです。嫌な面は裏返せば素敵な面になりますから。だからこそ、ついつい手を出してしまうのかもしれません。 さて、内容について。 7つの中短編が入っています。内容は...トウモロコシ畑の子供たちとか、あの手のキングの所期短編集を読んだことのある人なら、だいたい雰囲気がつかめると思います。 ただ、超常世界ネタの比率が半分くらいになっています。私自身も、無駄に超常現象をかますより、現実の世界で書ききったほうが本当に怖いホラーになると思っているので、キングのこの姿勢には賛意を覚えます。 短編ですから、感想はネタばれに直結してしまいますので、あまり書けませんが、けっこうキング自身の持ちネタのリフレインも多かったかな。もちろん、面白く仕上げているし、キングの作品をそれほど読んでいなければ、新鮮な迫力が感じられるでしょう。でもね、ちょっと。 個人的に面白かったのは「ゴーサム・カフェで昼食を」。ホラー部分もすごかったけど、男女間の理解しあえない溝を、不可解なまま残してくれていたので、引っかかりました。ひょっとしたら書ききれなかっただけなのかもしれませんが、違和感を感じさせてくれたので、印象に残りました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 22, 2005 10:57:06 PM
コメント(0) | コメントを書く
[見て面白かったもの] カテゴリの最新記事
|
|