平々凡々の罠
この不況の中で、平々凡々に過ごしていた人たちが、非現実の世界への招待状を受け取っている。最近では、非現実の世界が現実の世界になってきている。世の中の軸が少しづつぶれてきているのだ。家族があり、毎朝普段どうりに会社に行き、たまには飲んだ暮れて、たまには家族孝行で遊園地なぞへ行ったりしていた生活が、いっぺんで地獄へ落ちてしまうのだ。毎日が、ハローワークや新聞パソコンでの仕事探しに代わるのだ。ハローワークから給付金の出るうちはまだいい、途切れてからは貯金を食いつぶす羽目になる。そして、選択肢はだんだんと減って行きついには、一家離散、犯罪、自殺いずれにしても年齢が高い世代には厳しい現実だ。幸運なことに就職先が見つかったら、働けることに感謝し日々まじめに現実と向かい合い前に向かって生きてゆかねばならない。最悪の選択肢にたどり着く前に就職できるように願うばかりだ。