カテゴリ:個人情報保護とセキュリティ
今回はちょっと毛色を変えて、住民票のお話を・・・
住民票というのは、(多分皆さんご存知かと思いますが) 簡単に言えば、公の機関がある人の住所を公に証明する物です。 そのため、その信頼性から本人確認に使われる事が多いのです。 (正確に言えば住民基本台帳というのですが。) 住民票は銀行の口座を開くとき、パスポートの申請、自動車の登録申請と色々な場面で活躍します。 これがなぜ、個人情報やセキュリティの話になるのか? と思われた方もいるかと思います。 それは、住民票には住所、氏名、生年月日、性別、世帯主・・・たくさんの個人情報が詰まっているから個人情報の話に関わるのです。 住所を公に証明するものですから、個人情報が詰まっているのは当たり前といえば当たり前ですよね。 それでは、住民票は住所を公に証明するものなら、 住民票を公開しておいてもいいのでは・・・と考えるのがストレートな気がしませんか? でも、住民票は本人確認にも使われますので、 公開しておくと、ある別の人が本人に成り代わってしまう事が簡単に出来るというデメリットもあります。 また、住民票には生年月日まで書いてあるので、 (特に年齢を知られたくない人にとっては) 人に知られたくない情報まで公開されるという事になります。 これもデメリットですよね。 さらに、何か特別な事情があって自宅の場所を隠しておきたい人・・・そんな人にとっては大変なことですよね。 それなら、いっそのこと住民票なんて廃止すればいいのでは?と言うことも考えられるでしょう。 そうは言っても、住民票(や住民登録)以外の方法で公的に住所を証明する事ができないから、住民票は必要ですし、公開する必要性だってあるわけです。 と、いうことで、住民票は法律上 誰でも請求できるとしておきながら、 本人や同居人など以外の場合には請求理由を明らかにして、 その理由が不当だと請求を受け付けない事が出来るとして、 公開を制限しています。 (全く関係の無い人が住民票を取る事は事実上出来なくなっています。) 住民票に限らず、個人の情報というのは、色々な場面で必要で、適切に利用されれば非常に有効な活用が出来、色々な面で便利でしょう。 ・・・ただ、それが一旦悪用されたときには取り返しがつかない事になります。 そのため、住民票に関する法律も上のように難しく表現してあるわけです。 個人情報保護は、情報の悪用を防ぎながら、有効に利用するというのがメインテーマである事がここからも分かると思いませんか? そのため、個人情報保護とセキュリティという情報管理の問題は密接に絡んでいると言えるのです。 次回は、今、問題になっている住民基本台帳の閲覧のお話をしたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.10.24 00:07:17
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