カテゴリ:ちょっと高度?個人情報保護とセキュリティ
お久しぶりです。かなり更新が出来ませんでしたが、
今回は個人情報というところから、今何かと話題になっている、犯罪被害者の実名報道の問題について。 犯罪の加害者は被疑者として逮捕されるまでは実名報道されることはありません。 でも、犯罪の被害者はどうかというと、被害を受けた時点で実名報道されてしまいます。 何ヶ月か前に、「犯罪の被害者が実は加害者だった」というケースで、最初は実名で出ていたけれども、後で仮名(Aさん)に変わってしまったというケースがありました。 被害者が加害者になったとたん名前が消されるなんてちょっと不思議な感じはしますよね? それはさておき、犯罪の被害者は、(自分から挑発したという非常にまれな場面を除いては)いきなり事件に巻き込まれた人なので、実名を報道されると、 事件に巻き込まれて痛い思いをしている上に、実名まで報道されて踏んだり蹴ったりになってしまいます。 そこで、犯罪被害者の実名を報道するのはいかがなものかという議論が出てきたのです。 ここで、犯罪の加害者として報道される人は、一応犯罪をしたという、疑いをかけられている人なので、実名報道されると、「あの人悪い事したんだって・・・」といわれて、本当は悪い事をやっていないのに、悪い事をやったような事を言われます。 本当に加害者というのなら、本人も悪い事をしたのですから、仕方が無いといえば仕方がないのでしょうが、間違っていたら、本当に回復できないほどの痛手を負ってしまいます。 そのため、実名での報道を避けることとしているようです。 (ただ、逮捕されて実名を出すのもいかがなものかとは思いますが・・・逮捕は単に身柄を押さえて事件捜査と公判に繋げるという役割があるだけなので、逮捕=犯罪の加害者というわけではないのですが、どうしても刑事裁判での有罪率99%を見てしまうと逮捕=犯罪の加害者という公式が出来上がってしまいます。服役後は、更正のため、実名は出さないのにちょっと編変な気もします・・・刑事裁判は公開が原則なので、誰でも分かるから逮捕された人は実名を出されてしまうという事なのでしょうか・・・?) 逆に被害者は、普通に実名報道されています。 今までなぜ、被害者は実名報道されてきたのかというのは、多分あまり意識されなかったからだろうと考えます。 そこで実名報道のメリットとしては何があるのかと考えると、 まず、被害者、事件に関する情報を集めやすくなり、犯人を見つけやすい。という事が考えられます。 確かに、「~さん、そういえば~だったよね。」とか「あの人見た、そういえば大声出して口論してたっけ・・・相手は・・・」という情報が出て来やるくなりますよね。 次に、事件が聞き手に具体的に分かりやすくなるでしょう。 例えば「~さんが~で刺されました。」というのと「AさんがB市で刺されました」というのでは、AやBなんていわれるより具体的な名前とかを言ってもらった方が分かりやすくありませんか? さらに、被害者の関係者が被害にあったことをしって、被害者に協力しようとするきっかけが出来るという事も考えられます。 例えば、放火の被害に遭えば、その事を知った被害者の知人が火事見舞いを持って被害者の下に来るかもしれないということです。 考えればいろいろメリットはありそうですが、 まず、事件の聞き手が分かりやすくなる・・・というのは聞き手の問題であって被害者には関係ない話で却って迷惑という事にもなりかねません。 それに、被害者の関係者が被害にあったことをしって、被害者に協力しようとするきっかけが出来るというのは、被害者に協力しようという位の知人であれば、人づてにしることでしょうから、被害者が実名報道される痛手よりメリットが少ないでしょう。 最後に被害者、事件に関する情報を集めやすくなり、犯人を見つけやすい。 というメリットは捨てがたいものがあります。 犯罪は被害者が被害を受けたという事実だけでなく、社会としてそれを彫っておけば、極端に言えば無法地帯になるので阻止される必要です。そこで犯罪事件は解決され、犯人を見つけて捕まえることが必要となるのです。 そのためには事件の情報を集めるという事は不可欠でしょう。 果たして、被害者の実名報道はよいものでしょうか、悪いものでしょうか? なかなか難しいところがあると思います。 かなり文章になってしまい読みつかれたかと思いますが、読んでくださって有難うございます。 次は、犯罪被害者の実名報道をするかしないかの判断はだれがすべきかと言うテーマで行きたいと思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.12.10 02:06:42
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