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こんばんは。ばななぼうやです。
ぼうやは現在キリバスで日本語教師をしているのですが、海外における日本語教育に関する記録や研究の少ない日本語教育界の現実の中において、ここキリバスの日本語教育はほとんど資料が残されていない国であるため、後の研究、分析・考察、検証のための資料としてキリバスの日本語教育の状況を発信して欲しいという依頼がぼうやのもとに舞い込んできたので、そんなものかねと思いつつ、半死半生のこのブログを活用し、私見、偏見が混ざるのを恐れず、後の研究のたたき台、踏み台となるような記事を何回かに分けて発信していきたいと思います。
今回はその第3回目「3.臨時日本語クラスでのエピソード」です。興味のある方は是非ご一読を。
3.臨時日本語クラスでのエピソード
ぼうやの同期の助産師隊員がとある小学校の校長先生から「私たちの生徒数名が今度交換留学生として2週間ほど日本に行くから日本語を教えて欲しい。」と依頼を受けたのでぼうやに相談に来た。
日本語はそんなに短期間で教えられるものではない。
挨拶を教えていくつか日本の習慣を教えてあげれば良いのではとアドバイスしたのだが、その後日談が非常に興味深かったので紹介したい。
挨拶を教え、日本の習慣をいくつか教えたが時間が存分に余ってしまい困っていたところ、担任の先生から「日本で失礼になるようなキリバスの習慣を教えてください。」と聞かれ以下のキリバスの習慣を例に挙げたそうだ。
1.つばを吐いてはいけません。
キリバス人は老若男女平気で唾を吐く。
2.鼻水をとばしてはいけません。
キリバス人にとって鼻をかむとは片方の穴を指で押さえ、勢いよく空気を排出することで鼻水等を上手に外に出すことを意味する。男女問わない。日本でこれをすると修正困難な事態に陥ることは想像に難くない。
3.毛玉を作ってはいけません。
これは女性との接触が少ないぼうやは知らなかった事実だが、キリバス人はよく毛玉を作るらしい。
突然文字通りの毛玉が現れるそうだ。手ぐしで抜けた髪を丸めてポケットなどに一時保管し、適宜あちこちに放置するとのこと。日本人がその毛玉を目にし、それは何だと訪ねたとき、髪の毛をこうやって手入れしていたら出てくる毛玉ですと説明されたら驚くだろうし、でてきた髪の毛で毛玉を作ってそこらへんに放置するなと思うだろう。
4.家に上がる時は靴を脱いで上がってください。その前に裸足であちこち歩き回らないでください。
後半が重要である。キリバス人は靴を履かずに生活する人が多い。日本に行く時はさすがに靴類を履いているだろうが、いつうっかり裸足であちこち駆け回るか分からない。裸足で駆け回った後、靴を履き移動したとしたら、日本人の家に上がる前に靴を脱いだとしも土足と同様に汚いではないか。
5.シラミを取り合ってはいけません。
キリバス人は家族や友達同士でお互いにシラミをとってあげ合う。(ちなみに取ったシラミは歯で噛み殺す。)
日本で仲の良いカップルが耳掃除をし合ったり、爪を切り合ったりするようなものである。
ではこれを日本でキリバス人同士がするとどうなるか。
シラミがそんなに身近にいる時点でキリバス人のイメージダウンは免れない。
シラミを頭に飼っていると知りながら友だちになってくれる日本人は少ないだろう。
6.トイレの便座に足を載せて座ってはいけません。また、トイレにあるスリッパはトイレ用でありそれを履いて家じゅうを歩き回ってはいけません。
洋式トイレを知らない人がよく間違える使用スタイルである。
キリバス人の多くは海で用を足すためトイレの使用法に慣れていない。
これをされると便座が割れてしまう可能性があるし、狙いが定まらず誤射してしまう。
またキリバスのトイレは見た目からして非常に汚いため、見た目が綺麗な日本のようなトイレは綺麗な物として認識され、そこにあるスリッパに対し汚いという印象は持たないだろう。
公衆衛生のためトイレを設置し、普及促進のための活動が行われているが、キリバスのトイレは汚いのでトイレでではなく海で用を足したいと発言する日本人もいる。
仮にぼうやがこのクラスを受け持っていたら、適当に時間を稼げるトピックを用意していたであろうから、こういった本当に重要な話をするには至らなかったであろう。
そしてそのどれもがキリバスに溶け込んだことのある日本人にしか指摘し得ないトピックであることにぼうやは感心するのである。
そんなこんなで
ばななぼうやでした。
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