Eeny Meeny Miny Mo 2

カイザーはお空に旅立ちました




​その後​　一晩中苦しんだので
わたしたちは　苦渋の決断をしました

カイザーを連れて帰り
モルヒネを点滴しながら
みんなで見送ろうと思いました

２～３日でしょう
と言われたのですが
連れて帰った土曜日は長女の文化祭
日曜さえ持ちこたえてくれれば
月曜は文化祭の片づけ
火曜は代休
珍しく長女が家にいれる時間が長いので
優しいカイザーがこの時期を選んでくれたのかな
と思いました

土曜日
痛みから解放されたからか
ぐっすりと眠っていたので
次女と一緒に長女の文化祭に行くことが
できました
日曜日
肺に転移があるからか
意識がうっすらある時は
とても苦しそうにしていたのだけど
長女が帰宅するまで生きていてくれて
ホッとしました
月曜日
意識はますます薄れていきます
点滴が足りなくなるので
死に目を逃しませんようにと祈りながら
病院へまたもらいに行きました
火曜日
長女は友達との約束をキャンセルして
一日中家にいました
夜は家族みんなで
カイザーを囲みながら
思い出を話しました
水曜日
身体がボロボロになるまで
がんばりました

連れて帰ってきてから
何度か　逝きそうになり
みんなで囲んで声をかけ
息も緩やかになっていく・・・
のだけど
復活
というのを繰り返し
たくさん　たくさん　お別れの言葉を
言うことができました

癌やほかの病気というよりは老衰
と病院の先生はおっしゃっていました

カイザー…

アポクリン腺ガン
抗ガン剤
ぎっくり腰
膵炎
大腸炎
ひどい結膜炎
毎日のたくさんのお薬
たくさんたくさん
がんばってくれてありがとう

一人で立ち上がれなくなっても
子供たちが帰ってくると
たちあがろうとし
立たしてあげると
よたよた歩いて
子供たちが勉強している和室まで
様子を見に行ってくれたね

おじいちゃんになって
よぼよぼになり
より頑固になり
あばらが見えるほど痩せても
最後の最後まで
かわいかった
最後の日々も
ひとつひとつが
愛おしかった

15年間
たくさんの
愛とやさしさを
ありがとう

いつか・・・
また会おうね