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カテゴリ:四方山話
遠藤周作さんと初めて会ったのは昭和58年秋だったと思う。 困ったときはここに電話してとメモを渡してくれた。 困った事はなかったのだけど、ちょっとした用事で、そのメモに書かれた番号に電話してみると 「はい、東京ガスですが、」と受話器から聞こえてきて驚いた。 その事を本人に伝えると、「クッ、クッ、」と口元に手を当てて笑うのであるのが、楽しみの一つらしかった。 こういう冗談が好きな人であった。 私も彼に、今度あなたの都合がついたら一緒にフィレンッエにでも行きましょう。ここに電話してくださいと、彼にメモを渡した。 2週間ほどして、職場に遠藤さんから電話がきた。 「君、都合がついたので、メモに電話したら、大阪ガス、だったじゃないか冗談がきついじゃないか?」と返事が来たのを覚えている。 彼は、キリスト教徒であった。その頃、わたしもだが、今、はやりのダ・ヴィンチ・コードとそれほど遠くない関係だった。 最初はそうでなかったが、会えばお互いぼろの投げやいだったのだけどそれほど仲は悪くなかった。 時には、内緒の話なんかもしていた。 久しぶりにダ・ヴィンチ・コードという言葉を思い出し、遠藤周作さんとの事が懐かしい お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年01月14日 11時27分00秒
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