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ストッキングな物語

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2006年05月31日
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完成した私の家は床は地面から1.5メートル上がっていた。
虫とか動物が入らないよう上げてあるらしい。
周囲は竹で編んだ壁でできている。
屋根は40センチぐらいの、やしの葉はのようなものが20センチの厚みで覆われていた。
年中暑いので湿気の対策らしい。
この男の作業ぶりは物慣れていて、動きも機敏であった。
ほとんど四季がなく、気温の変化も少ない国で生暖かい風に、ちじれた頭髪をなびかせ、この男は、タバコをくわえたまま私のほうにやってきて、嬉しそうな笑顔をうかべて立っている。
タバコで家が建つとは日本とえらい違いである。
こうして、私のストッキング生活ははじまったのである。
とりあえずイギリスの店にストッキングを注文した。
まだ、ベトナム戦争終戦後であるが、アメリカにはひどく神経質になっていたからアメリカに注文するよりイギリスに注文するほうが安全である。
そういったことから、わりあい早く届いた。
このときは、ストッキングだけに集中していたのですが、そのうちだんだんと飽きてきてまたまたイギリスへスカートとハイヒールとストッキングを注文したのでした。
ちなみに、その頃はまだ、ゾッキはでていなくてライクラという呼び方をしていました。
今のゾッキとは違ってすべり感はまったくなく、よく伸びることとさらりとした感覚は、今と同じです。
大使館に注文した品物が届いたので急いで取りに行き。その帰りに食事を取るために店に立ち寄り、また春雨を食べながら品物を確認した。
どうせベトナムなんだから大胆にいこうと赤のハイヒールと水色の水玉ミニスカート、グレー系膝丈スカートを注文したのです。
店は表道理からまるみえで、日本でいえば、海水浴場の海の店といったほうがわかりやすいと思います。
春雨を食べながらここで着替えてこうと思い立ち、着替えていると
店のおばちゃんは、私を見て笑っています。
笑っているのは、女性の格好で笑ったのでなく、私が着替えの際おしりをまるだしにしたからで、女性の格好になってしまうと、普通に戻ってしまいました。しかし、赤のハイヒールにはじっと目をやっています。
それというのも、まだ、ベトナムにはハイヒールを履いた一般人は一人もいない時代だったからでしょう。
私は、開襟シャツと水玉ミニスカート、フォーガルのストッキングを穿き赤のハイヒールでまだ舗装されていない大通りを歩き、色色出ている露天を見て帰った。
一番困ったのは、何しろ暑いところなので朝のうちはいいのだけれども、お昼も過ぎ午後2,3時頃になってくるとストッキングが汗のためと土ぼこりのため、ねちゃねちゃして気持ち悪くなるということです。
こんな時、ストッキングマニアですから、ちゃんと脚を洗って新しいストッキングに履き替えます。
ですから、どんどん洗い物もふえます。
ことの始終を隣のおっちゃんが見ているけどちっとも気になりません。
こんなことからストッキングを洗濯して何十枚も干していました。
ストッキングが乾いて風に揺れている。少し強く吹くと足の部分だけが横にゆらゆらとなびくすばらしい光景も当たり前の光景になっていた。
日本ではこうはいかないでしょう。
ストッキングを毎日穿き生活しているとだんだん、気持ちいい感覚が薄れてきます。
そして、だんだんストッキングを穿くのが、うっとうしくなってくるので、私の場合は、たまに穿くのが気持ちいい感覚を持続させる。ということに気づいたストッキング生活INベトナムでした。きらきら





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最終更新日  2006年06月04日 05時36分20秒
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