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今日は「農政改革」について少々。
この「農政改革」とは、現行の価格補償対策を廃止し、4キロヘクタール以上の大規模農家、あるいは20キロヘクタール以上の集落営農組織の基準を満たさない農家のみに対して支援を行うというものです。 確かに、価格補償を廃止すれば、もっと安い値段で農作物を買うことが出来るようになるでしょう。その点で見るならば、万々歳ではないか。そうとすら思えます。 しかしながら、実はこれには大きな落とし穴があります。 現在日本の農家の大半は兼業農家(それも大部分が農業以外の収入を主とする第二種兼業農家)です。当然ながら、これらの人々が農業を続けられなくなる、すなわち農地を手放す可能性は極めて高いと言えましょう。集落営農組織にしたところで、一度でも組織に関わったことのある人間なら分かるでしょうが、人をまとめるというのは相当な労力を必要とするものなのですから、片手間で誰にでも出来るというわけではありませんしね。 なおかつ、農業というものは始めるのにえらく手間の掛かるものです。一度潰してしまうと、復活はかなり難しくなります。 そして、そうなればどうなるか。 日本の食糧自給率が「先進国」としては著しく低いことは、皆様もうご存じのことかと思います。 このままいつまでも金に飽かせて食料を輸入し続けられるのであるならばともかく、現実問題としてそれが可能かどうか「分からない」以上、食糧自給には気を払う必要があるのではないでしょうか。 気がつけば、お隣の国のように外国からの「食糧支援」に頼らざるを得ない状態になっていた、等ということにだけはなってほしくないものですね。 ところで、自称憂国者の方々が食糧自給率の問題に触れることはあまり聞きませんが、そういった意味でも彼らは(特に末期の)大日本帝国軍の後継者なのかも知れません。歴史上稀に見る弱軍であった彼らの正当な後継者、ですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 3, 2006 09:44:26 AM
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