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Feb 2, 2007
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カテゴリ:何でもない出来事
またITmediaに著作権期間延長の話が出ていた。
何か連載モノになってるっぽい。

前回書いたように、私は著作権者が70年がいいというならそれで構わない、というスタンスに変わりはない。

だが、今回の記事でもやはり著作権者側の良く分からない意見が目立つ。
今回、センセイははっきりと金の話に触れている。
その点は正直でよろしい(笑)。


「子孫にまで権利が必要か」
今回の記事のを読むと、著作権者の子孫までその恩恵にあずかれるのが当たり前、と考えていることが分かる。
これがどうも理解できない。
血は繋がっていても子孫はその作品を作り出した「クリエーター」とは全く別の人格であり、彼らは彼らなりに自分の生活を作り出していくのが自然だ。
なぜ親や祖父の代の著作権料で食っていく必要があるのか、それが理解できない。

ただ配偶者は別だと思う。何らかの形で著作権者を支えてきたことだろうし、70年過ぎてもまだ配偶者が存命であれば、著作権の延長はしてあげたい。


「基本は模倣」
センセイ自身、今回の記事でそう認めている。
そこから応用、改良、発展させていき、その先にあるものが創作だ、と。
しかし、これはあまりにも基準があいまいだ。

槇原の件についても触れているが、たかだか数十文字の使い古された言葉が自分の作品に登場するものに似ているからといってクレームをつけることを世間はどう思っただろう。
センセイの基準と、世間の基準が一致していないことを認識させられたいい事例ではないか?
センセイの言い分を通すためには、特許と同じように従来の何をどう改良・発展させたものなのか、著作権を申請する側が明確に立証するような仕組みにしなくてはならない。
作品がふるいにかけられる、と言うことだ。それを望むのか?

また、「改良」というのは最高に失礼。
センセイの「銀河鉄道999」は宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の改良なのか?
宮沢賢治が聞いたら、どういった顔をすることだろう。


「著作権が切れると、詩を改竄(かいざん)されたり、意に反した形で使用されかねない。」

これは世間に公開した時点で分かりきっている話。
著作権が切れなくてもそういう事態は発生する。
みんな子供の頃に、「瀬戸の花嫁」のヘンな替え歌を歌った記憶があるはず。
本当にその作品が大切で、誰にも"汚して欲しくない"と思うなら、公開しないことしか方法はない。
この「北国の春」の一節、ごくごく普通の文字が並んでいるようにしか見えないのは私だけだろうか?
本人にいくら思い入れがあっても、これを松本センセイのように「僕の考えた言葉だ!!」と言われても困ってしまう...。


ただ、著作権が切れた後の「続編」については少し考える余地があると思っている。
確かに著作権者の思わぬ方向に勝手に話を展開されるのは不本意だろうし、ファンにとってもおもしろくないだろう。
つまらなければ自然淘汰されるといっても、作品に"傷が付く"ことは間違いない。

存命なうちに遺言なりで家族や後継者に続編の権利を委任し、代々受け継いでいくようなことはあってもいいと思う。
クリエーターのモチベーションを言うなら、こちらの方が効果的だろう。





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Last updated  Feb 2, 2007 09:50:58 AM
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