068737 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

Suchada Online

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

suchada

suchada

Freepage List

Category

Archives

November , 2024
October , 2024
September , 2024
August , 2024
July , 2024
June , 2024
May , 2024
April , 2024
March , 2024
February , 2024
August 15, 2006
XML
カテゴリ:essay 日常

 mugonman2.jpg

この夏、家族と念願の無言館へ
戦没画学生の遺作を集めた美術館
ひとりで行っていたら号泣してしまったかもしれない

奥様の絵や、赤ちゃんのデッサンに胸を刺される
今の私たちと同年代の彼らの平凡な幸せな時間が
続きを刻むこともなく漂っているのが切なかった

これらを遺作として守り続けてきた家族を想った
絵だけを遺してこの世を去った夫を恋人を
どんな気持ちで想い続けたのだろうと思う

十字架の形をした建物から一歩出る
まぶしい光と美しい深緑
蟻にウェハースをあげる娘の屈託ない笑顔

いただいている幸せをかみしめながら思う
愛するものを戦場に送る時代にはしたくない

mugonkan.jpg

主よ、わたしたちをあなたの平和の道具としてください

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「あなたを知らない」
無言館館主 窪島誠一郎

遠い見知らぬ異国で死んだ 画学生よ
私はあなたを知らない
知っているのは あなたが遺したたった一枚の絵だ

あなたの絵は赤い血の色に染まっているが
それは人の身体を流れる血ではなく
あなたが別れた祖国の あのふるさとの夕灼け色
あなたの胸を染めている 父や母の愛の色だ

どうか恨まないでほしい
どうか咽かないでほしい
愚かな私たちが あなたがあれほど私たちに告げたかった言葉に
今ようやく 五十年も経ってたどりついたことを

どうか許してほしい
五十年を生きた私たちの誰もが
これまで一度として
あなたの絵の切ない叫びに耳を傾けなかったことを

遠い見知らぬ異国で死んだ 画学生よ
私はあなたを知らない
知っているのは あなたが遺したたった一枚の絵だ
その絵に刻まれた かけがえのないあなたの生命の時間だけだ

 






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  August 18, 2006 12:05:52 AM
[essay 日常] カテゴリの最新記事


Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索

Comments

suchada@ Re:同じく…(02/02) Mami☆さん >わたしも一目会いたかった…
suchada@ Re:いつの間に!!??(02/02) ようこさん >えぇええ!!いつの間に!一…
Mami☆@ 同じく… わたしも一目会いたかったデス。 この前…
ようこ@ いつの間に!!?? えぇええ!!いつの間に!一目会いたかったな…
suchada@ Re:子は宝(12/11) ふくさん あけましておめでとうございま…

© Rakuten Group, Inc.
X