長編時代小説コーナ
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龍5777
基本的には時代小説を書いておりますが、時には思いつくままに政治、経済問題等を書く時があります。
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黄昏の末(2) なんでいい歳をしてそんなに女に拘るのか、と人に聞かれたらおいら なんて答えたらいいのだろう。 男女のセックスは、なんのためにするのか? 「種の存続」「愛情表現」こんな優等生の答えが浮かぶが、本当にそうだろうか。 おいらはそんな事で女遊びを繰り返してし来たのであろうか。否、おいらの遊 びは、そんな事ばかりではない。顔が変わるように女という生き物は一人として 同じ者は居なかった。 裸にすれば乳房の大きさや、秘毛の濃さは違いが鮮明だが。 女陰の様子も外見から観察すれば、そんなには違いは感じられない。 美人でも普通の女でも、だが女陰だけは醜悪に見えるのはおいらだけかな。 あそこだけは見るものではなく挿入し、精を放出する箇所だと感ずるのはおい ら一人かえ。そして実際に交わった時は、一人ひとりが微妙な違いを見事に演 じてみせる。それも昼の顔からは想像もつかない変化を見せてくれる。 肌の触感、肉づき、体臭、女陰の具合、快感を訴える時の声、悶え狂う姿態、 それぞれが全く違う生き物に変身する。それに興味と面白さを感じ女遊びを続 けてきたのだ。それが情けなくも五年近くご無沙汰のままである。 退職したての二、三年は毎晩、近くの飲み屋に足を運び一杯ひっかけたもの だが、年金生活者には贅沢な生活だよ。そんな事で夜の徘徊を止めたら女と知 り合う機会がなくなってしまった。金の切れ目が縁の切れ目とは良く言ったもの だ。そんなことで女とご無沙汰な身分に成り下がり、夢の中で女を抱く妄想に 採りつかれてしまった。 黄昏の末<1)へ