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Apr 23, 2011
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カテゴリ:伊庭求馬無情剣

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      「騒乱江戸湊(8)


 二畳ほどの舞台に薄い布団が敷かれ、桃色のギャマン板をつけた

強盗提灯の灯りに照らされ、全裸で絡みあう男女の艶めかしい姿が

飛び込んできた。透き通るような白い女の柔肌が桃色に輝き、女の下肢

が大きくわられ、その下肢の間に逞しい筋骨の男が女の太腿を抱え、女

の口を吸っていた。

 女の二の腕が男の首にまわされ、絹糸のような秘毛とその下の性器の

割れ目が衆人の眼に晒され、薄く色づいた割れ目から透明な雫が、菊座に

むかって流れている。女が腰を蠢かすたびに割れ目の花芯から桃色の秘肉

が覗き、見物の男女を生々しい色模様の世界にいざなう。

 男が女の太腿を更に大きく開き、その間で隆々と怒張し血管の浮き出た

男根を手にし、割れ目にあてがい上下にゆっくりと擦りつづけた。

 女の豊かな腰がうねり豊満な乳房が左右に揺れた。

 男は男根の先端を浅く女の襞に埋め込み、焦らすように浅く抜き差しした。

女が悲鳴に近い声をあげた。見物の十右衛門が唾を飲みこんだ。

 黒々と手入れの行き届いた秘毛を見せ悶え狂うさまは圧巻である。

 それほど刺激的な光景であった。徐々に男根が襞を押し分けるように埋めら

れ、女の外陰口の襞が男の幹に絡みついた。

 男の腰が律動し抜き差しのたびに濡れぬれと見え隠れし、女の口から白い

歯がこぼれ舌で唇を舐めた。

 黒髪を乱し躰をくねらせる女の下肢が限界まで割られた。

 ほの暗い舞台のそでに腰をおろし、男女の媾合を見つめるおよねの息遣い

が激しくなった。

 十右衛門は男根を秘所に銜え込んだ下肢から、女の顔に視線を移した。

 女は目を瞑り一心不乱に快感を求めている、それは醜くいものではなく、

むしろ神々しく見えた。  (いかん、こんなことで勤めを忘れては)

 十右衛門が我に返り客を見回した。相方の女の乳房を揉んでいる客や、

男に躰をあずけ、呆けたような顔をした妓もいる。

 一瞬、十右衛門の視線が強まった。奥に宗匠頭巾の客が眼についたのだ。

 三十路前の素晴らしい美貌の女を侍らせ、興奮も示さず醒めた様子で舞台

の男女の絡みに見入っている。十右衛門がおよねの耳元に囁いた。

「あの宗匠頭巾の客はよく来るのかえ?」

 およねがとろんとした眼差しで宗匠頭巾の男を見つめた。

「はいな、月に五日ほど来られますよ」

 かすれ声でつげ、およねが十右衛門に躰をあずけた。

 舞台では男女の動きが烈しくなり、女の歓喜の呻き声が大きくなってきた。

 男の腰の蠢きが不規則になり、女の豊かな腰が蛇のようにうねり、

男の腰に下肢を絡め大きく歓喜の声を張り上げた。

 それを合図に灯りが消えた。

「皆様方、これにて本日の興行は終了となります。またのご贔屓をお願い

申し上げます」 男の声で客達は興奮の面持ちで部屋に戻っていった。

 十右衛門も部屋に戻りおよねを抱いた。およねの秘所は愛液にまみれ、

彼女は狂ったように悶え、十右衛門の男根を求め続けたものだ。

「旦さん、こんな気持ちになったのは初めて」

 ことが終わり、およねが十右衛門の胸の中で息を弾ませている。


騒乱江戸湊(1)へ






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Last updated  Apr 23, 2011 05:24:09 PM
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