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Oct 20, 2012
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カテゴリ:改訂  上杉景勝
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       「改訂  上杉景勝」  (90)

          (会津攻め)
 
 その後の家康の反応は素早いものであった。

 豊臣政権の五奉行、増田長盛と長束正家の両人を呼び出し、

二人が現れるや、上杉家討伐を伝えたのだ。

 唐突の家康の言葉に両人が顔を見詰め合った。家康の言葉が

理解できなかったのだ。

「何故の上杉家討伐にござる。拙者に内府の言葉に得心が参らぬ」

 一呼吸おき家康の意をくんだ増田長盛が、息巻いて反論した。

 彼は大和郡山城主で三十万石を領する、豊臣政権の五奉行である。

「拙者も反対にございます」

 長束正家も猛然と家康に反対した。

 彼も水口五万石の小名ながらも、五奉行の独りであった。

「ほう、ご両人は会津征伐に反対を唱えられるか?」

 家康が肉厚い目蓋を細め両人を眺めやった。

「最近の内府には私曲が多うござる」

 珍しく増田長盛が家康の非をならした。

「異なことを申される、わしに私曲が多いと申されるか?」

 家康が威圧するように肥満した体躯を乗り出した。

「左様、故太閤殿下は勝手な婚姻はならぬと遺命を残されました。それも

我等五奉行の印もなく内府は、勝手な縁組をなされておられる」

「・・・・」

 不意を衝かれ家康が口を閉ざしている。

「前田家の芳春院さまの件も同様にござる。豊臣家の人質である筈の、

芳春院さまを勝手に江戸にお連れいたした。我等、五奉行をないがしろ

にしておられる。内府は我等五奉行を如何ご覧になっておられる」

 それは積り積もった鬱憤であった。

「私曲ごととはそのことにござったか。わしは本多正信にいかなることも

ご相談いたすよう申しておりました。手違いにござる、故にわしからお詫び

申す。許されよ」

 天下の実力者に下手に詫びられては、二人は言うべき言葉を失った。

「こたび会津攻めじゃが、明日にも本丸に参上いたし秀頼公に奏上いたす

積りにござる」

 家康が低いが腹の底に響く声を発した。

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Last updated  Oct 21, 2012 09:06:51 AM
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