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Nov 19, 2012
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カテゴリ:改訂  上杉景勝
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「改定  上杉景勝」 (112)

           (最上攻め)

 上杉は米沢城を拠点として、最上領進行の準備に忙殺されていた。

 一方、旧領回復を目論む、伊達勢との戦闘がますます激化していた。

 伊達勢には主人の景勝、みずから将兵を率いそれに対していた。

 伊達政宗は最上義光と連携し、上杉家包囲網の構築を家康から命じら

れ、上杉への攻撃を繰り返していたが、曲者で聞こえた政宗は家康の命令

を無視し、上杉領内を己の支配下にせんと軍勢を上杉の国境へと進めてい

た。彼の狙いは領土欲でそれ以外は眼中になかったのだ。

 景勝は西軍の大老、毛利輝元と宇喜多秀家に書状を送っていた。それは

家康が小山に滞陣している時に送ったもので、内容は家康の本拠、江戸に

対し出兵を示唆するものであった。

 たが伊達勢と最上勢との対峙で思うに任せず、まずはこれらを退治して

関東に出馬することを告げる内容であった。

 さらに驚くことは家康が小山から軍勢を反転するならば、常陸の佐竹義宣

と謀って追撃戦を行い、一方ではがら空きの江戸に乱入すると告げ、九月

中に出兵を果たすと書き送ったものであった。

 ここに景勝の満々たる自信を見ることが出来る。この頃の景勝は家康を

背後から追撃し、殲滅する戦略を描いていた証拠でもあった。

 併し上方からの石田三成の書状から、上方の戰が長引くと推測され、

当初の戦略を変えてしまったのだ、惜しい機会を失ったものだ。

 八月中旬に景勝は信夫(しのぶ)口から、若松城に久しぶりに帰還した。

 伊達勢の攻撃が下火となった結果である。これには訳があったのだ。

 これは家康が小山から突然に軍勢を引いたことが原因であった。

 この家康の行動が奥羽各地の大名たちに、微妙な影響をもたらしたの

だ。内府は上杉討伐の軍令で我等に参戦を促しながら、突然、なんの断りも

なく帰国するとは訳が解せぬ。奥羽の大名は家康の態度に疑問をもったの

だ。我等のみで上杉勢に当たれと申されるのか。それが奥羽諸大名の疑問

であった。その為に伊達勢も最上勢も攻撃の勢いをなくしていたのだ。

 米沢城から直江山城守も若松城に駆け付けて来た。二人は今後の策を

練り直す必要があったのだ。

「お屋形、ご苦労をおかけしました」

「なんの家康追撃を中断し、血潮が滾っておった。ところで最上攻めの用意

はどうじゃ」

「九月に入れば作戦は開始できましょう」

 相変わらず二人は無口であった、必要以外のことは口にしない。

 腰元が二人の前に膳部を並べて引き下がった。

「ほう、今晩はなかなかの御馳走にござるな」

「戦場帰りじゃ、体力をつけねばな」

 早速、景勝が大杯を満たし数杯呷った。

 山城守は一口啜り膳に箸をつけている。

「越後の状況は巧くいっておるか?」

「堀家もなかなかしぶとく難儀いたしておりまする」

「一揆は成功したと聞き及ぶがな」

 景勝が大杯を手にし、浅黒い顔を山城守にあてている。

「左様、併し越後口に侵攻した軍勢は、ことごとく敗れております」

 珍しく直江山城守が浮かぬ顔で答えている。

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Last updated  Nov 19, 2012 11:15:16 AM
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