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カテゴリ:西忍寺道場
昨日の稽古日誌を書きます。
きのうの柿崎のお天気は曇り。 今回も気温30℃を越え、とても暑い日でした。 暑くても、お寺の境内には心地よい風がときおり吹くのですが、この日は無風でした。 よけいに暑さが身に沁みました。 今回のメンバーはいつもの4人。 N師範、O大師兄、S君、私。 最初は基本の定歩崩拳、馬歩穿掌、握拳。 次は太極拳対練。 最初は行気から打擠。 右手で貼粘勁を使うと相手は大きく右に崩れ、左手で貼粘勁を使うと前方に崩れ、単純に化勁を使えば、相手の力は抜ける。 ランダムに使っていくと、わずかに触れるだけで、相手はグラグラに崩れてしまう。 次は琵琶勢。 これは普通に化勁を使うと肘関節が極まってしまうので、化勁を使わずに肘関節を極める工夫をした。 左手で相手の手首を掴んで捻り、右手で相手の肘関節をひっくり返す。 当然、化勁を使っていなければ重心が安定しているので、肘を曲げ、上腕二頭筋に力をこめれば、肘関節を極めることができない。 そこで、右手を肘関節ではなく、相手の肩に乗せる。 相手が微動でもすれば、相手の左肩に乗ったこちらの右手は、最短距離で相手の左頬を打つ。 こうすると一瞬重心が崩れ、肘から意識が外れるので、その隙に肘関節を極める。 しかし、これは相手としても躱しようがないので、この方法は使わないで置く。 次に相手が考えるのは、歩いてその場から逃げるということ。 これも相手が歩けば、その足が地面から浮いた瞬間に肘関節を逆に屈曲させて極める。 相手は、重心が浮いた瞬間に関節を極められると抵抗のしようがないので、歩くのをやめてしまう。 顔を攻撃されないことがわかっていれば、相手は突いた形で重心を落としながら、腕に力を入れて肘を曲げながら立っているだけになってしまう。 相手も動けないし、こちらも関節技をかけれない。 しかたがないので、相手の目の前で相手の左手首を、拇指と示指だけでつかみ、捻った。 こうすると、こちらの握力がほとんど伝わらずに皮膚に刺激だけがいくので、その違和感で相手の腕全体の力が緩む。そこで、こちらは相手の肘関節を右手でひっくり返して極めることができた。 数回、ゆっくりと相手の目の前でやってみせた。 今度は、相手は、こちらが2本の指を使おうとした瞬間、肘関節に力を込めて手首に意識を持っていかれないようにした。 こうすると、技はかからなくなった。 そこで、今度は指2本のやりかたはやめて、普通に軽く掴んで捻った。 右手は相手の肘に軽く付ける・・・・・のをやめた。 そのかわり相手の肘にこちらのお腹をくっつけた。 左手で手首を捻るのと同時にお腹で相手の肘をひっくり返した。 こうすると、相手はもんどりを打って頭から地面へ突っ込むような形になり、肘関節を極めることができた。 手は左手しか使ってない。 外側から見たら、左手一本で相手の肘関節を極めたような形に見えるだろう。 次は攬雀尾。 これは相手の上段突きをとらえて肘関節を極めるのだが、肘関節を極めないで相手の腕を棒のように伸ばさせて、やじろべえのようにして身動きができないようにする。 これはさすがに化勁を使わないと無理だ。 化勁は、相手の左肘にこちらの右手の甲を貼り付けて受け流すのだが、さらにその精度を上げるために、相手の肘に右親指だけを当てて、受け流しやじろべえにする稽古をした。 このとき、こちらの腹筋の力が抜けていれば、一層大きく崩すことができることがわかった。 次は提手上勢。 これは相手の上段突きを、相手のわきの下に左右の手で作った大きなボールをはめ込むように受け流すと、相手は上に釣り上げられて大きく崩れる。 続いて、こちらは相手が態勢を立て直して突いてくるのを待ってあげる。 相手が左中段突きをしてきたら、こちらはふところに迎え入れながら、左半身を後方に引く。 こうすると前につんのめるように相手は崩れる。 そこを下から右手甲で、相手の顎を跳ね上げる。 もう一つのやり方は、相手の右上段突きを右手の化勁で横に受け流す。 こうすると相手のからだは捻じれ、顔を後方を向いてしまう。 そこで、こちらは手を緩め、相手が態勢を戻すのを待ってあげる。 相手が左中段突きをする。これを自分の後方へ化勁で受け流す。 この時点で相手は身動きができなくなるので、頬へ軽く往復ビンタを入れて微笑む。 次は、再び琵琶勢。 相手の右上段突きを、右手の親指と人差し指の股ではさむ。ほかの指は相手の顔に向けて、歩を前方に進める。相手は自分の棒のようになった腕に押されて後ろへ下がる。そのうち立っていられなくなり、後ろへひっくり返る。 これを防ぐには、相手は受けられた瞬間、自ら腕を上にあげ、自分の腕が自分のからだを後方に押さないようにする。 しかし、この時点で相手の体は無防備になり、こちらとしては、どんな攻撃もできるのだが、これではつまらない。相手の腕が相手自身のからだに棒のように突き刺さってひっくり返るという、この技の美しさを体現したい。 そこで、いろいろ考えて、相手の手首を親指と人差し指の間に入れるときに、その2本の指に基節骨を使って挟むようにすると、相手は腕を上の方まで上げることができずに中途半端な位置で止まる。 それと同時に右股関節で合気をかけて、そのまま歩いく。 こうすると、相手は棒のようになった自分の腕に突きこまれるようにひっくり返る。 しかし、これは、まだ少し研究の余地があるのかもしれない。 なぜなら、相手の腕はたしかに棒のようになるのだが、こちらの感覚が棒を推しているような感覚がないのだ。力感をほとんど感じないのに技だけができてしまった。 何かが違う。 今後の課題としていこう。 次は相手がこれに対して踏ん張ってしまった場合。 ここまでくると、踏ん張ることは不可能なのだが、あえて踏ん張った場合、こちらは足を止めて左半身となり、相手の右肩とこちらの左肩の間に狭い谷を作って、相手の屈曲させた肘を落とす。 これで相手は右半身になりながら前方につんのめる。 このとき、こちらの右手は、相手の右手首を触っていて、左手は相手の肘に触っている。 次にこちらは左半身をそのまま維持しながら、両手を前に伸ばす。 これで相手はひっくり返る。 ここで握力を使えば、相手の肘を屈曲させることもできないし、ひっくり返すこともできない。 握力を使わない。ただ触っている。 これが大切だ。 両腕を前に押すときの、こちらの腕の動きもできるだけ捻ったり捻じったりせず、単純に前に腕を出すだけ。 こちらの動きのイメージとしては、こうだ。 自分が左半身になって腰を落として前後に足を開いている。 両手は肘をゆるく前に曲げて、左方に押し出すような形になっている。 顔はカメラの方に向いていて、にこやかである。 これをスマホで写真を撮る。 これをプリントアウトする。 その写真を体の線に沿って切り抜く。 次に腕の部分を肩から切り離しておく。 次に体の部分を壁に貼る。 次に切り離した腕は貼り付けず、肩の所に小さなピンでとめる。 ピンでとめただけなので、両腕は肘をゆるく曲げた形状を維持して、右から左に動く。 この時の手の動きと壁微貼り付けられた体のイメージで動く。 これができると、相手はふんばることができずにカンタンにひっくり返る。 もちろん、ほとんど力はいらない。 以上で午前中の稽古終わり。 あまりにも暑くて汗びっしょりになりました。 みなさん、お疲れ様でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.08.26 16:45:35
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