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私も、仕事ではモノづくり的なことをしていましたから、これは経験しますが、 製品や、その試作品などには 規格外 というものが発生します。 規格 とは、物事や製品についての取り決め、という意味で 標準 (Standard) ともいいます。 それぞれの分野で設けられていて、工業製品を例にとると、世界共通の 規格 や、各国で 取り決められたものがあり、例えば JIS(日本工業規格) もそれにあたります。 さて、その 規格 を外れてしまったものは、使えないことは無いのですが、 やはり限定された使い道になってしまいます。 今回、話題にしたいのは、 瓦 。 あの、日本家屋の屋根に乗っているものです。 大量生産している 瓦 にももちろん、ひび割れやねじれなどで 規格外 のものが発生します。 その、 規格外 となった瓦をリサイクルする際に生じる破砕物「シャモット」が、 地盤改良材として地震の液状化対策に有効であるとの研究結果が発表されました。 研究は、あいち産業科学技術総合センターと県陶器瓦工業組合、名古屋工業大が共同で実施。 瓦を細かく砕き、それを住宅の下に埋めると、地震発生時の液状化対策として 有効であることが明らかとなりました。 現在、埋め立て地などで問題になる 液状化現象 は、地盤である砂の粒子が小さく、 また、球形に近く、粒子の大きさがそろっているときに起こりやすいものです。 粒状のものがあまりギュッと押し固められていない隙間がある所に、水があるという条件。 そこに振動など外から力が与えられた時に、粒子がずれて、詰まって沈みこみ、 水が上がってくる、そんなイメージです。 (淹れ終わったコーヒーの挽き豆をとんとん叩くと水が浮いてくるのもその一つです) 一方、粒子の大きさが不揃いで角ばったものは、振動などによるずれが起こりにくく、 液状化しにくい のですが、 砕いた瓦 がまさにそういうものだということが分かったのです。 現在、官民共同での商品化に向けての研究がさらに進められています。 地震の多い国日本。長い目で見るとこういう技術が必要になるのかもしれません。 瓦って色々使えますよね。多孔質なので調湿機能もあったと思います。 ↑ ぽちっと応援よろしくお願いします お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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