「きちんと暮らす」
パトリスジュリアンさんの講演会に行ってきました。タイトルは「きちんと暮らす」。最近子育てに追われて、なんだか流されるままに過ごしている毎日・・・これじゃいか~ん!と思ってはいるのですが。 パトリスさんのお話。喜びを得るためには、少しの時間がかかる---おいしいクルミを食べるためには殻を割って渋皮を取るように。自分が満足するためには五感を大切にする(これは好き・嫌いをはっきりすること)、ニュアンスの世界を守る態度が必要だということ。なるほどーと思いたくさんメモをとってきました。 また、パトリスさんのおうちの中をたくさん画像で見せてくださったのですが、どれ一つとっても「自分で(妥協せず)選んだ」ものばかり。だから異なる素材でもとてもしっくりきているし、撮りたかった物以外が写っても(カーテンとかソファとか)素敵なのです。それに引き換え、うちは妥協して選んだ物がたくさんあるので、画像を撮ろうとする際どうしても撮りたかった物以外が写ってしまうと興ざめになってしまう・・・。「(通信で添削していた)フェリシモでも、被写体は素敵なのに背景が写るとあれ??、ということがよくありました」とおっしゃっていました。反省。 パトリスさんは10年くらいごとに家をお引越しされているそうですが、そのたびに今までと全然違うおうちのスタイルを作るそう。それはまさに「脱皮」のようだとおっしゃっていました。「引越しのとき、今までの家具や荷物はどうするのですか?」という質問には「引越しまでの時間によって違うけど、アンティークショップに売ったり、お友達にあげたり、最後の最後は『不用品引き取ります』という回収車にだしたり」するそうです。彼曰く、「脱皮するというのは、物と『別れる』こと。だから痛い思いもします」。友達や家族からいただいたものでも、スタイルがあわない物とは別れが必要だとも。 さらにさらに、会場からの質問「工務店にどうやって自分の家の希望のスタイルを伝えるんですか?」には、大工さんや工務店を当てにしないで、例えばフローリングのサンプルに気に入るものがなかったら自分で探してくる、同じ方法でタイルも(その貼り方もペンで細かく壁に書いて指示)ドアノブ一つにも妥協しない---など、自分のスタイルを貫く姿勢を学びました。 講演終了後、本にサインをしていただけることに。講演の前は、密かに「自分の着ている洋服に厳しいチェックを入れられたらどうしよう」と(それはピーコさん)思っていましたが、パトリスさんご本人はとてもあたたかな方。優しい笑顔で、最後には握手までしていただき、大感激の1時間半。前向きなパワーをたくさんいただいて帰ってきました。