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ここ読め本本!!―レビュー&書評―

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2004年06月11日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
★「人は、何によって人に知られたいかを自問しなければならない」(p107)

★「最初に現実を把握することはできない。判断の基準がなければ、

  事実というものがありえない。事象そのものは事実ではない。」(p159)

★「人の弱みを最小限に抑えるよりも、

  人の強みを最大限に発揮させなければならない。」(p189)

★「大きな強みをもつ人は、ほとんど常に大きな弱みをもつ。」(p190)


【サラっとく?】


●前回に引き続き、ドラッカーの「プロフェッショナルの条件」をご紹介します。

 本書の根底にある主題は「知識労働者」の生産性はどうしたら向上するか?です。

 これについて、前回2つほど、直接の答えとなるものをご紹介しましたね。


●少し堅苦しい話になります。従来の経済学においては、土地・資本・労働が

 生産資源とされていました。しかし現在、既にこれらの要素は企業の競争優位を

 決定づける要因ではなくなってしまいました。


●これまで有限と考えられてきた土地は、もはやその限界を突破しています。

 六本木ヒルズのように、膨大な床面積を持つ超高層ビルが建設され、

 パソコンを開けば、そこにはインターネットという無限の空間が広がります。

 資本は今や世界中から調達できるし、労働もアウトソースが進んでいます。


●では、これからの時代、何が企業の競争力足りえるのかというと、

 それは取りも直さず「知識労働者」の生産性になってくるわけです。

 彼らの強みを引き出し、より高い成果をあげたいマネジメント層にも、

 自らの生産性を挙げて、自己実現を叶えたいビジネスマンにもお奨めの一冊です。


【突っ込んどく?】


●「・・・。事象そのものは事実ではない。」(p159) 意思決定を行なう際には、

 事実をどう捉えるかが大変重要になってきます。しかし物事は「伝えよう」

 という取捨選択の時点で、既にバイアスがかかっているもの。
 
 その意味で、真に公平で「あるがまま」の事実は存在しないのかもしれません。


●「7つの習慣」で有名なコヴィー氏も、私達は「物事のあるがまま」ではなく、

 「私達のあるがまま」にしか物事を見ていない、という趣旨のことを述べています。

 人の話にしても、「自分が聞きたいよう」にしか聞いてなかった!などという

 覚えがあるのでは?笑 これらを踏まえて、意思決定のプロセスを描いてみました。


●(1)まず判断の基準となる意見、仮説を設定する
               ↓
 (2)検証を通じて事実を捉えなおしていく(ここでは“知覚”を使用するのが大切)
               ↓
 (3)意思決定 or 意思決定をしないという決定 → (1)へ

(意思決定をした場合の犠牲>意思決定をしない場合のリスク となる場合は、

 “意思決定をしない”という決定に至ります。)


●「大きな強みをもつ人は、ほとんど常に大きな弱みをもつ。」(p190)

 これからの時代において、有能なビジネスマンとそうでない者を分ける要因は、

 何だと思いますか?それは、前者が「強み」を徹底して伸ばすのに対して、

 後者は「弱み」ばかりを気にし、それを補おうとすること。


●結局、どの分野においてもNo.1であれば、他の分野のNo.1から尊敬され、

 力を貸してもらえます。逆に、どの分野も「そつなくできる」というのは、

 「何もできない」というのと同じ。世界中が結ばれた今、本当に必要と

 されているのは、やはり「プロフェッショナル」なのかもしれません。



オススメ度★★★★★満点!!

→・経営管理者、チームリーダー
 ・知識労働者
 ・凸凹してる人





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最終更新日  2004年06月16日 17時35分47秒
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