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★「発想はアイデアの組み換えで生じる。模倣なくして創造なし。」(p29)
★「知識が多い人ほど、新しい組み合わせを見出す可能性が高まる。」(p36) ★「発想の条件は、考え続けること」(p66) ★「仕事を始めさえすれば、そして、それについて 考え続けさえすれば、アイデアは出てくる。」(p252) 【サラっとく?】 ●これまで幾度か、「アイデア本」「発想法」といった類の本を紹介してきました。 しかし、ここまで周到な調査と、論理的な証拠に基づいて書かれている本は、 かなり稀だと思います。それは参考文献が70を超えていることからも明らか。 ●これからの時代は、「無から有を生み出す力」すなわち「発想力」がこれまで 以上に大きな意味を持ってきます。と、いうより、これから日本は、 それなくして生き残れない時代に突入すると考えられます。 ●これまではどれだけ高い「平均点」が取れるか…それが企業、ましては国の力を 決めてきました。その時代に必要だったのは完全なる「模倣」。日本が戦後、 日本型経営のもとで、大きな成長を遂げられたのもこのためです。 「出る杭は打たれる」なんて言葉が、社会通念となったのもこの時代でした。 ●しかしIT革命というのは基本的に、必要とする労働者数を減らすプロセスです。 そこでは「模倣」で高い平均点を取るよりも、「発想」でずば抜けた得点を取る ことが必要になってきます。その証拠に、ビル・ゲイツとポール・アレンの作った マイクロソフトとその関連企業の時価総額は、韓国のGNPを超えています。 ●現在既に、頭を使わない単純労働は、海外にアウトソースされ、 「企画部」だけしか存在しない企業なんかも、出現し始めています。 科学技術の発展により、近い将来「語学の同時通訳」「簿記の自動計算」 といったものは必ず可能になるでしょう。そうなれば現在の翻訳業や経理 といった職業は失われ、「発想力」に対する比重は一層高まってゆくはずです。 【突っ込んどく?】 ●ではその「発想力」を身につけるためにはどうしたらいいのでしょうか? そもそもアイデアの「閃き」なんてのは、ごく一部の才能ある人にだけ 与えられた能力なんじゃないの?そんな疑問に見事答えてくれるのが本書。 ●「発想はアイデアの組み換えで生じる。模倣なくして創造なし。」(p29) これは意外でしょうか。アイデア本の古典といわれる「アイデアの作り方」で 著者J.ヤングも「アイデアは異質のものの組み合わせすぎない」と述べています。 音楽家のモーツァルトも、もともと模倣の天才だったといいます。 ●これらの例は、「発想力」というものが、訓練次第で誰でも 身につけられることを示しています。では、アイデアが単に組み合わせに 過ぎないとしたら、まず我々は何をする必要があるでしょうか? 「知識が多い人ほど、新しい組み合わせを見出す可能性が高まる。」(p36) ●そう、まずはデータを集めて、徹底的に知識を詰め込むこと。 「アイデアなんて特別な人だけに降ってくるもの」なんて言ってる人に限って この最も基本的な作業を怠りがちです。いいですか、覚えておいてください。 「材料がなければ、どんな優れた料理家も、料理を作り出すことはできない。」 オススメ度★★★★☆ →学者、開発者、経営者 21世紀を賢く生き残りたい方 クリエイティブであり続けたい方 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年06月27日 02時57分31秒
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