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★「鍵師というのは人が隠している部分に触れる仕事です。」(p67)
★「1年間に自己破産する人間が何人いるか知ってるか?20万人だよ。」(p153) ★「今の時代は、他人になりたがっている人が多いんじゃないですかね。」(p177) ★「○○屋と呼ばれる稼業の多くは、アイデアビジネスのようなもの」(p190) 【サラっとく?】 ●帯に書かれた「裏の職安へようこそ」というメッセージが怪しく光ります。 著者は、マリファナを初めとしてあらゆるドラッグを経験済みとか。 その裏世界への切符をもとに、あらゆる「裏稼業」にインタビューを 試み、作成されたのが本書です。 ●読み進めると、本当にこの世はうまくできているな、という気になります。 現実世界もコインと同じで、「オモテがあればウラもある」。 会社員、教師、医者、政治家など、いわゆる「オモテ」の世界の仕事では 決して埋められない欲求というのは存在します。 ●それら「欲求の隙間」を埋めるように生まれるのが、 本書で紹介されているようなビジネス。著者はインタビューを進めるなか、 「必要とするやつがいるから、俺たちがいるんだ」という言葉を 幾度となく聞いたといいますが、全くもってその通りだと思います。 ●前半では、マグロ漁船、治験バイト、原発作業員など、犯罪性はないが、 その実態はあまり知られてない職業が取り上げられています。 さらに興味深いのが後半で、詐欺師、麻薬運び屋、夜逃げ屋、偽造カード屋など、 普通に生きていては、まず知ることのできない職業について描かれています。 ●人間は「オモテ」だけでなく、「ウラ」も知ることで始めて納得する動物です。 これは対人関係でも同じで、よい面ばかり見せる人間というのはどこか信用できない。 恋人や友人も、その悪い面をみて始めて「理解」したと思えるもの。職業についても 「ウラ」を知ることで、始めて世の中を「理解した」といえるのかもしれません。 【突っ込んどく?】 ●「1年間に自己破産する人間が何人いるか知ってるか?20万人だよ。」(p153) こんなにいるとは、かなりの驚きでした。単純計算で日本人の640人に1人が 破産しているということになります。東京の人口がおよそ1230万として、 東京だけでなんと2万人近い人が破産していることになります。 ●これだけの規模があれば、当然市場として成り立ってしまうんですね。 前半でも述べた「必要とするやつがいるから、俺たちがいるんだ」ってやつです。 ここで紹介されているのは詐欺師の一種で、「計画自己破産アドバイザー」。 ●これはヤミ金業者からの依頼が多いとのこと。ヤミ金業者にしてみれば、 債務者に、勝手に自己破産されたら、取り立てができなくなるので困ります。 そこで、債務者に作れるだけカードを作らせ、多重債務者に仕立て上げます。 ヤミ金業者は、そのカードで買わせたPC等を転売して、元を取るという仕組み。 ●ほんと、よくできていますよね。(笑) 「○○屋と呼ばれる稼業の多くは、アイデアビジネスのようなもの」(p190) とありますが、この他にも違法、合法を問わず、多くのおもしろビジネスと その驚くべき手法が掲載されています。下手に手を染めないようにご注意を。笑 オススメ度★★★☆☆ →・雑学好きな方 ・ウラ社会を覗いてみたい方 ・裏ビジネスに騙されないようにしたい方 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年07月04日 11時05分34秒
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