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★「読書を必要ないとする意見の例として、読書をするよりも
体験することが大事という論拠がある。これは、根拠のない論だ。」(p84) ★「言い換えにはコツがある。抽象的なものは、具体的なものに少し直し、 具体的な発言に対しては、少し抽象度の高い言い方で言い換える。」(p154) ★「本をめぐる話は、ただ相手の日常生活や 趣味の話を聞くだけよりも、情報の中身が濃い。」(p171) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【本日のブックレビュー】 ~名著の紹介~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『読書力』(後半) 齋藤考 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●さて、前回に引き続き「読書の意味は何か?」という本質に迫った名著 『読書力』の紹介をしたいと思います。前回は「読書は多くの言葉を知り、 より自分自身や世界を広くすることに意味がある」という話をしました。 ●今回の「ここ読め!」に移る前に、本書の構成を簡単に説明させて下さい。 この本は「序章」と「ブックリスト」を付随とし、中心は3節で成っています。 「序章」で「読書力とは?」の定義がされた後に、第1節では読書の意義を 「自己形成」の観点から見直しています。 ●何となく「自己形成」などという言葉が恥ずかしくなってしまったこの時代に、 「自分軸」の大切さと「読書」の有用性を改めて気づかせてくれる1節です。 続く第2節では「読書力の鍛え方」、ここでは「読書」を1種のスポーツとして、 その「能力」を磨くための秘訣が語られます。 ●そして最後の第3節で、読書が現実でのコミュニケーションにおいても、どれだけ 役に立つかというのが提示され、巻末には「読書力」を鍛えるための100のブック リストが。ここまで「読書」の魅力と、その鍛え方にフォーカスした本がこれまで あったでしょうか…。本サルタントとして、自身を持ってお薦めできる1冊です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【本日の<ここ読め!>】 ~名文の掘り下げ~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ★「読書を必要ないとする意見の例として、読書をするよりも 体験することが大事という論拠がある。これは、根拠のない論だ。」(p84) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●それどころか「本を読むことが色々な体験をするきっかけになることが多々ある」 そう著者は述べます。確かに旅行記を読んでふらっと旅に出かけたり、コーチング の本を読んでコーチと出会いに行ったり…そんな経験や出会いが僕にもありました。 もし本がなければ、僕の人生は今よりずっと退屈なものになっていたでしょう。 ●ただ僕は、本というのは経験に先立つ「きっかけ」としてよりも、経験の後における 「確認」の役割の方が大きいと考えています。どういうことかというと、本書でも 述べられているように「体験」というのはそれ自体が重要なのではなく、その「体験 の意味」を掴み、それを次の経験に活かしていくというのが大切だということ。 ●同じ会社で同じ仕事を同じ期間だけやったとしても、優秀な人間とそうでない人間 というのは自然に分かれてしまいますよね。「体験」だけが重要ならばこの違いは 一体どこで生まれているというのでしょうか?これは偏に「体験の意味」を捉えて そのフィードバックループが築けているかどうかの差なのです。 ●そのフィードバックループを築く上で大切なのが「暗黙知」を「形式知」に変える ということ。頭の中でぼんやりとしている知識を、文字にされた「言葉」で理解し、 体系化する必要があります。そこで役立つのが「読書」というわけ。よく本を読んで いると「あぁ~、俺もこれが言いたかったんだよ」と妙に納得する瞬間がありますよね。 ●それがまさに「経験の意味」を理解できた瞬間であり、「暗黙知」を「形式知」に 置き換えられた瞬間です。こう考えると「読書よりも体験が大事」が間違っている というより、むしろ「体験するほど読書が大事」とまで言って良い気がします。 根拠のない論に惑わされることなく、常に自分を磨く読書を続けていきたいものです。 □■エッセンス■□ 「読書を必要ないとする意見の例として、読書をするよりも 体験することが大事という論拠がある。これは、根拠のない論だ。」(p84) ▼あなたは読書を通じて「経験の意味」を確認できていますか? □■今日の紹介書籍■□ 『読書力』 齋藤考 オススメ度★★★★★満点! →・本を読むのが嫌いな人 ・「読書の意味」を知りたい人 ・「読書力」のつくブックリスト100が欲しい人 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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