|
カテゴリ:カテゴリ未分類
★「戦うための戦略においては、それが「勝つ」ことを目指すのか、「負けない」
ことを目指すのか、さらに「負けない」から「勝つ」に移行する戦略をとる のかを鋭く峻別しなければならない。」(p41) ★「引くこと、退却することは、それ自体プラスでもマイナスでもない。」(p47) ★「勝兵はまず勝ちてしかる後に戦いを求め、 敗兵はまず戦いてしかる後に勝ちを求む」(p98) ★「将とは、智、信、仁、勇、厳なり」(p154) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【本日のブックレビュー】 ~名著の紹介~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『最強の孫子』 守屋淳 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●諸葛孔明、毛沢東、武田信玄、徳川家康、高杉晋作、東郷平八郎、ナポレオン… さて、彼らに共通するものは何でしょうか?いずれも「名将」、「偉人」と呼ばれる 人々ですが、実は皆、その戦略思想のもとに「孫子」の影響があったといいます。 ●時を移して現在、果たしてこの「孫子」的な思想は役に立つのでしょうか?いかに 優れた兵法書といえども、所詮は2500年も前に書かれた過去の遺物。ハイテク戦争、 ビジネス戦争の巻き起こる21世紀には活用できないのでは?という疑問が浮かぶ のもある意味で当然といえるでしょう。 ●しかし実際にいるのです。この「孫子」を利用して大きな成果を上げている兵が。 IT企業の雄、ソフトバンクの孫正義は若い頃から「孫子」を愛読し、プロ野球の 長島秀雄も、ミーティングで「孫子」のフレーズを暗唱していたといいます。 なぜ時代を越え、分野を越え、こうまで「孫子」が読み継がれていくのか? ●本書はそれを、過去の名将や現代の偉人の活用例に基づき、分かりやすく解説して くれます。「孫子」全体の戦略思想と、「孫子」に散在する名言とを、別々に取り上げ ているのも非常に読みやすい。「百戦して危うからず」… 混迷の21世紀において 「必勝」ではなく、「不敗」を目指すあなたに、お薦めしたい1冊です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【本日の<ここ読め!>】 ~名文の掘り下げ~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ★「将とは、智、信、仁、勇、厳なり」(p154) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●これは「孫子」の名言の1つでもあり、孫正義氏がリーダーの条件として 掲げているフレーズでもあります。それぞれ「智謀」、「信義」、「仁愛」、 「勇気」、「威厳」を指します。大きく分けて、人間の中で攻撃的な部分の 「智謀」「勇気」と、保守的な部分である「信義」「仁愛」「威厳」に区別されます。 ●さてこの2種類、正反対の性質を持つだけに1人の人間の中に同居させるのは 大変難しいとのこと。かたや型破りとも言える行動力や柔軟性が、かたや規則や 節度を守り、チームを取りまとめていく規範的態度が要求されるのだから、 無理もないことです。全てを身に付けるには大変な努力がいることでしょう。 ●これらを1つずつ身に付けていくのも、生きがいのある人生と言えそうですが、 現代のビジネス戦争を乗り切ろうとした場合、それはあまりにスピード感覚がない といわざるを得ません。そこでこれまで成功を収めた企業経営者が何をしたか、 というと、それは「パートナーシップで足りない部分を補い合う」ということ。 ●戦後の名企業を見ても、そこには大抵「名コンビ」といわれる組み合わせが存在 しました。例えばソニーには、技術畑で人付き合いの苦手な井深大と、外交的な 盛田昭夫。ホンダには職業肌の本田宗一郎と商売人気質の藤沢武夫。世界に目を 転じると、マイクロソフトにはビル・ゲイツと、ポール・アレンという名コンビ。 ●何かを為そうとした際に、それに足る資質を全て自身で網羅しようという成長欲と、 相手の能力を受け入れないという偏狭なエゴイズム、実はこれは紙一重の差なの かもしれません。何でも回せる無難なカタチの歯車よりも、ある組み合わせで突出 した結果を生み出せる凸凹の歯車、そんな生き方があってもいいのかもしれません。 □■エッセンス■□ 「将とは、智、信、仁、勇、厳なり」(p154) ▼あなたには足りない部分を補ってくれるパートナーがいますか? □■今日の紹介書籍■□ 『最強の孫子』 守屋淳 オススメ度★★★☆☆ →・「孫子」入門したい方 ・過去の偉人に戦略の基礎を学びたい方 ・孫子のフレーズに主張の裏づけを得たい方 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|