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★「新しい時代は、思考力によって極めて大きな格差が生まれる時代、
すなわち「思考力格差」の時代なのだ。」(p3) ★「日本の試験では方程式に当てはめて、答えが合っているかどうかが試されるが、 アメリカでは方程式そのものをゼロから導き出す力が問われる。」(p36) ★「何を知っているかではなく、知らないことを頼まれたときに、 どういう思考回路を取るのか」(p173) ★「インターネットを使い始めて5年目になると皆、挙動がとても似てくる」(p191) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【本日のブックレビュー】 ~名著の紹介~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『考える技術』 大前研一 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●現在、日本の所得格差がどんどん大きくなっていきていることをご存知しょうか? 何と今やビジネスマンの年収は格差100倍の時代を迎え、持てる者と持たざる者の 二極化が進んでいるといいます。年に億単位を稼ぐスーパービジネスマンが活躍する 一方で、日々食べていくのがやっとの平均的サラリーマンが量産されているのです。 ●さて、この両者を分ける最大の違いは何か?著者曰く、それがまさに「考える力」。 いわゆる「論理的思考力」と呼ばれるものです。しかし日本人というのはこの「論理 的に考える」というプロセスがどうしても苦手。知識偏重の詰め込み教育や試験勉強 の悲しき弊害でしょうか…そこに「答え」があることが前提になってしまっている。 ●しかしこれからの時代、ビジネスの世界において「始めから用意された答え」などは 存在しません。だからこそ自らの頭で「考え」、仮説を作り、それを実行&検証する というプロセスが大切になってくるのです。帯に書かれた「論理的思考がなければ ビジネスマンとして生き残れない」という大前氏の言葉が、大変象徴的に映ります。 ●ただし捉え様によっては、周りが「考えて」ない今だからこそ、無限のチャンスに 溢れているのではないでしょうか。グーグルや楽天のようにわずか数年で時価総額 1兆円を越える企業を生み出すチャンスだってあるのです。荒波襲う現代を「論理的 思考」という武器を手に、果敢に乗り切って行きたいあなたに、お薦めの1冊。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【本日の<ここ読め!>】 ~名文の掘り下げ~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ★「日本の試験では方程式に当てはめて、答えが合っているかどうかが試されるが、 アメリカでは方程式そのものをゼロから導き出す力が問われる。」(p36) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●おそらく大前氏のいう「論理的思考力」というのは、前者の「方程式に当てはめて 答えを出す力」というよりも後者の「方程式そのもの」を導き出す力のことを示す のでしょう。著者自身、MIT留学時に前者の思考から抜け出せず「答えは合って いるのに思考プロセスが不明確」ということで不合格にされた経験があるとのこと。 ●一昔前までであれば、与えられた数式に代入をするだけでもビジネスができました。 少し頭を中学時代に戻し、Y=f(x)という関数を思い浮かべてください。 戦後、日本企業は「アメリカ化」、「多角化」、「低価格化」といった【f】に 様々な製品(x)を入れてビジネスを展開してきました。 ●Y=【多角化】f(x)の顕著な例がカネボウです。化粧品を軸に、(x)に繊維、 化粧品、薬品、食品、住宅環境の計5つを投入する「ペンタゴン経営」はかつて 一世を風靡しました…が、その結果今どうなっているかは皆さんご存知の通りです。 他にもY=【低価格化】f(x)ではマクドナルドのハンバーガーが典型でしょう。 ●このように決まった【f】に製品(x)を代入するだけでビジネスができた時代は 明らかに終わりを告げています。今大事なのはどれだけクリエイティブな【f】が 発想できるかということ。ナムコのチームナンジャをご存知でしょうか?「フード テーマパーク化」という新たな【f】を見つけ数々のヒットを生み出しています。 ●Y「新横浜ラーメン博物館」=【フードテーマパーク化】f(x=ラーメン) を始めとし「池袋餃子スタジアム」「自由が丘スイーツフォレスト」などなど、 そのセンスと創造性には毎度驚かされるばかり。僕たちも日々目を凝らし、 世間をあっと言わせるような方程式や関数そのものをみつけたいものですね。 □■エッセンス■□ ・「日本の試験では方程式に当てはめて、答えが合っているかどうかが試されるが、 アメリカでは方程式そのものをゼロから導き出す力が問われる。」(p36) ▼今後ヒットしそうな【f】は何か?方程式を導き出してみよう。 □■今日の紹介書籍■□ 『考える技術』 大前研一 オススメ度★★★☆☆ →・大前研一の「思考ノウハウ」に触れたい方 ・問題の「本質」を見分けられるようになりたい方 ・「論理的思考の身に付け方」を身に付けたい方 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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