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★「入り口は無数にあるのだが、出口は用意されていない。
インターネットの海のイソギンチャク、それがアマゾンのサイトだ。」(p50) ★「本は好きだが、文書を書くことにまったく縁のなかった人間が、 カスタマーレビューを書くことを通じて、文書を書くこと自体の楽しさ、 それがサイトに掲載される歓びを知ってしまったのである。」(p141) ★「二十四時間眠らないサイトは、二十四時間体制で異常事態に備えている」(p153) ★「コンピュータ技術者にとって最新のIT環境は、給料よりも大事なのだ」(p170) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【本日のブックレビュー】 ~名著の紹介~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『アマゾンの秘密』 松本晃一 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●今やおのずと知れた世界最大のネット書店「Amazon」。徹底した秘密主義で知られる 同社は2000年のオープン直前まで、日本においてその存在を隔し続けました。 アマゾンが何かと話題に昇るのは、これほどまでに革新的なモデルでありながら、 その実態がほとんど把握できていないことに起因しています。 ●どうしてこれほど巨大なサイトをオープン直前まで隠し通すことが出来たのか? なぜアマゾンにはあれほど上質なカスタマーレビュー(書評)が集まるのか? 外資系ネット企業がいかにして日本においても成功を収めることが出来たのか? ●本書はアマゾンジャパンの設立に参画した著者による、生々しい成功秘話。 マーケティングスタッフやシステム屋として奮闘する著者の様子とともに、 新たな企業が勃興する瞬間の、野望と熱気に満ちた雰囲気が伝わってきます。 ●外資系企業の強みというのは、この様な新しいプロジェクトが立ち上がる際に 優秀な人材がイソギンチャクのように集まり、社内を盛り上げる点にあります。 アマゾン創設者のジェフ・ペゾスを中心とした当時の盛り上がりと、その後に 続くローンチ(立ち上げ発表)までの道のりを描いた、ノンフィクション大作。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【本日の<ここ読め!>】 ~名文の掘り下げ~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ★「コンピュータ技術者にとって最新のIT環境は、給料よりも大事なのだ」(p170) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●ビジネスの世界に最も影響力を持つ思想家の一人、P・ドラッカー氏によれば 現代の競争力要因となるものはただ1つ、「知識労働者」の生産性です。 知識労働者というのは自ら生産手段を保有し、その獲得・発揮のために働く… ここでいうコンピュータ技術者を始め、現代に働くほとんどの人を指しています。 ●さてここで大事なのは、知識労働者は報酬のみを目当てとするのではなく、 その知識の「獲得・発揮」のために働くということ。ドラッカーはその著書 「プロフェッショナルの条件」の中でこんなことを述べています。 ●「もはや忠誠心は労働力だけでは得られないことを意味する。 組織は知識労働者に対し、その知識を生かすための最高の 機会を提供することによって、初めて彼らを獲得できる。」 ●「コンピュータ技術者にとって最新のIT環境は、給料よりも大事」というのも、 まさに彼らがその生産手段(知識)の獲得・発揮のために働いているからです。 さてこの点に関していえばアマゾンの社内戦略は実に効果的。彼らはたとえ全社的に コストを削減している時でさえ、基幹となるIT系の投資は惜しまないといいます。 ●これというのもまさに「知識労働者」の生産性が唯一にして最大の競争力要因と なることを把握しているからでしょう。どれだけいい給料がもらえたとしても、 この先応用の見込みがなく何十年も遅れているIT環境で働く気は起きませんね。 アマゾンに優秀なSEやエディターが多く集まるのが少し理解できた気がします。 □■エッセンス■□ ・「コンピュータ技術者にとって最新のIT環境は、給料よりも大事なのだ」(p170) ▼あなたの会社には知識の「獲得・発揮」の場が十分備わっていますか? □■今日の紹介書籍■□ 『アマゾンの秘密』 松本晃一 オススメ度★★★★☆ →・Amazonの舞台裏に迫りたい方 ・ウェブマーケッター、システムエンジニア ・知識労働者をひきつける秘訣を知りたい方 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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