電気代を下げることは、「少子化対策」につながる!
10月23日「政経プラットフォーム」『日本の安全保障 再エネ推進で危険水域』の続き。深田さんがアイスランドで地熱発電がうまくいってて、いろんなデータセンターが押し寄せてる話を尋ねると、今データセンターがメチャクチャ増えてるのはアイルランドとのこと。電気代が安いからというのでなく、データセンターを建設するのに必要な技術者がいるからではないかとのこと。深田:アイスランドは地熱発電がうまくいってる ようですが、日本の地熱発電はどうなんですか?山本:日本は地熱大国と言われてますが、難しいです。 地熱があるのは大抵国立公園の中。 国立公園に穴を掘るのは禁止なので、 今斜めに掘ってやってるますが、 地熱投資する人の立場で言うと、投資しても 10年後も蒸気が出てくるかわからない。 10年後蒸気がでなくなったら、発電所が止まります。 掘って20~30年後も蒸気が出続けるか? それが、問題の一つ。 もう一つは国立公園の近くに温泉があって、 温泉街の方からすると、地熱で蒸気使われたら 温泉が出なくなるかもしれない不安がある。 日本は地熱発電のポテンシャルは非常にあるけど、 どこでもかしこでもできるわけではないので、 日本の地熱発電所は少ない。 大分や東北にありますが、規模としては 火力発電に比べると小さな規模になります。深田:日本の地熱で発電すると、 コストは競争力あるんですか?山本:発電所によるんでしょうけど、風力・太陽光と違って、 24時間蒸気が出るので、24時間発電できる。 そういう意味では安定的な電力供給ができし、 そこそこ儲かるんじゃないかと思ってます。 ただ周りの温泉街の了承をとるとか、 それは大変な作業ですのでね。深田:確かに大変ですよね。 じゃあ、日本はどうやって 電気代を下げていくかという課題が残ってる。山本:簡単なのは原子力発電所の再開。 これは間違いなく電気代下がりますよ。深田:そうですね、投資もいらないし。山本:それから、新型炉の原子力発電設備を新設。 ただいろんな許可とか取ること考えると、 時間がかかりますよね。深田:何か短期的ソルーション的なものというのは?山本:なかなか難しい。 深田さん、考えてください。深田:何か考えておきますね。深田:やはり政府が本気で電気代をどう下げるか 取り組んでくれないと、難しいということですね。山本:そうですね。それと世帯所得を見ると、 日本人は貧しくなってるという証明ですけど、 平均所得の545万円、中央値は423万円。 中央値は上から50、下から50の値。深田:300万円以下が多いということですもんね。山本:そうなんです。 これは、日本の少子化の原因でもあります。 日本で結婚してる人は、年収の多い人。 年収800万~900万の30代男性の8割~9割は結婚してる。 でも年収200万~300万の人は、結婚してる比率が少ない。深田:結婚できないですよね。山本:そうなんです。 これを見ると悲しい日本の現実がわかりますね。 アメリカを見ると、どの所得層にもまんべんなく人がいて、 中央値は日本の2倍ですよね。深田:ホントそうですよね。 中央値が1160万円・・・すごいですよ!山本:これ考えると、日本は悲しい。深田:これ国がきちんとした電力供給計画、 エネルギー計画をまともなほうに、 ちゃんと作り変えてもらわないとなかなか…山本:少なくとも電気代を抑制して、 産業や家庭が助かるようなことを 考えていただかないと困りますね。深田:「電気代を下げれば、経済成長して 少子化も解決できるかもしれない」 ということについて、トクハ大学名誉教授 山本降三先生にお話しいただきました。 先生ありがとうございました。山本:ありがとうございました。