ないものねだり

(神戸ルミナリエ)


この輝きは誰のため...


神戸の冬の夜空に浮かぶ鎮魂のともしび


この美しい輝きには様々な想いが重なる


夢多かった日々


友と語らい競い合った日々


あの日　多くの人々が命を落とし　街全体が絶望した


切なく甦る死者への哀悼の想いと... 復興への決意と挑戦


ルミナリエは復興への希望の灯り


この輝きは　俺を見守る君のまなざし...


凛と輝く　優しいまなざし


そして　この温かいともしびは


まるで君の温かい手の感触のようだ


ルミナリエの灯りを見ていると、色んな事が思い出される。　震災のあと、犠牲者への鎮魂と復興を願う人々の心の支えとしてはじまった神戸ルミナリエ。　砂天狗にとっても、想い出がいっぱい詰まった街だけに、様々な想いが込み上げてくる。


たとえば、神戸は飛行機事故で亡くなった最愛の恋人と出逢った街。　クリエーター仲間と夢を語り、感性を競い、闊歩した街。　成功に酔いしれた街。　被災して住み家と職と友まで失った街。　


そして...　ほんの少し前まで仕事の相棒だったＫ美が生まれ、今は安らかに眠る街。　


多くの人同様に絶望も味わったけど、希望を持ち再起を図った街でもある。　俺はやっぱり、神戸の街が好きだ。