カテゴリ:独りの時間
呑むたびに、思わずこれぞ日本酒!と、叫びたくなる酒がある。(笑) 酒造りには、質のいい水は欠かせない。 岩波新書の、坂口謹一郎氏の著書に「日本の酒」というのがある。 著書の中で、水と名酒として記載される名水が土佐の仁淀川の水だ。 古来、仁淀川は神の川と呼ばれ、「風土記」には神に捧げる酒造りには、 仁淀川の水を用いたと記されている。 四国山脈から太平洋へ注ぐ仁淀川は、日本最後の清流といわれた四万十川と並び、 今でも国内屈指の透明度を誇る川で、司牡丹はその水系の湧水で仕込まれる。 司牡丹に限らず、土佐鶴、酔鯨と、土佐の酒には美酒が多い。 淡麗辛口で知られる司牡丹は、四百年以上の歴史を持つ佐川の酒造り衆が集い、 大正七年(1918)に法人化され、佐川出身の旧土佐藩士 田中光顕伯爵によって、 司牡丹と名づけられたそうだ。 さすが地元の酒... 土佐の郷土料理の「鰹のたたき」との相性は抜群♪ そんな司牡丹の中で、砂にはとくに気に入った酒があるんだ。 秋限定で蔵出しされる幻の酒。生産量わずかに1,000本で入手困難な酒だ。 この酒は、冬から新春にかけて蔵元で搾った生酒を酒蔵で熟成させたもの。 ひと夏を越し、ちょうど外気と蔵の酒の温度が同じになる秋頃に瓶詰めされた酒。 古くから、日本酒好きの人の間では、最も美味しい日本酒として好まれ、 何より秋しか呑めない限定の希少品。それが、司牡丹のひやおろし純米酒だ。 砂は、ひやおろしを手に入れるため、毎年秋になると高知へと足を運ぶ。 司牡丹ひやおろし純米酒は、風味でも、味でも一歩抜きん出た酒だと思う。 厚みのある味わい...口に含んだ舌触りはドライで、後味はすっきりしてキレがある。 杜氏たちの情熱と、肥沃な大地で育った米と、豊かな森に磨かれた水の成せる技。 志士として幕末維新を生抜き、郷土の酒をこよなく愛した田中伯爵は、 晩年にこんな歌を残している... うんうん... 今度の週末はひやおろし司牡丹だ♪ よし、高知へ行こう! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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