テーマ:ココロ(1186)
カテゴリ:独りの時間
金曜の夜、CM用の撮影に立会い、片付けはスタッフに任せて課長と食事に出た。 課長とは、金曜に仕事を終えてからよく食事をするけど、昨夜の食事は特別だった。 でもメニューが特別じゃなく、砂の気分が特別だったんだ。 金曜の夜はCoCo壱番屋でカレー... それが砂の習慣だったけれど、 昨夜は舞子浜までクルマを走らせて、ファミレスでハンバーグを注文した。 砂が、週末気分が漂うファミレスを嫌うことを知る課長は、 意外だといわんばかりに、苦笑いして席に着いた。 「何かありました?」と課長、「いや、別に」と、砂は笑った。 仕事を終えた金曜の夜は、仕事以外の話題に興じるのが流儀。 週末の夜は行き場所をなくす、51才と33才の独身男に許される馬鹿話だ。 普段と違って、アゴが疲れるほど喋る。しかも小学生レベルの会話を。(笑) 食事のあとは、いつも課長に付き合い、古本屋を何軒か回っては 彼が長年探し求めている、たぶん見つからないであろう絶版の漫画本を探すんだ。 そして、途中で缶コーヒーを飲み、煙草を吹かしては延々続く大人の道草。 そうこうしてるうち、砂は何軒か目の店で欲しかった本をみつけた。 柳田國男の「遠野物語」だ。東北文化には興味がある。憧れといってもイイ。 土臭く、逞しく、人情と温かみがあって、そして儚く哀しい。 課長の漫画は、この夜もみつからなかった。 それもそのハズ... 課長の立ち寄る店に、砂は少しばかり小細工をしてある。(笑) 実は、砂が彼の探してる漫画を見つけたことはまだ内緒だ。 先週、砂は次長の解任を決めた。考えた末の辛い決断だった。 砂は仕事に私情は挟まない。どんなに冷酷といわれてもね。 後任には、課長を昇進させるつもりでいる。 漫画本はエリカとR子が包装して、彼の昇進祝に渡す予定だから。 28日はニワトリの日。 帰り道でケンタッキーを買ったのはいうまでもない。(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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