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2007年10月13日
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テーマ:癌(3518)
カテゴリ:がん医療について
『世界のエビデンスが日本では通用しないのはなぜか?(1)』からの続きです。

 『世界のエビデンスが日本では通用しないのはなぜか?(1)』 ブルー小
 からお読みくださいm(__)m

(つづき)

 MDアンダーソンの上野直人先生が、

  『経験と勘に頼ったがん医療は最低である』

とおっしゃったのを聞いたときにはびっくりしましたが、その真意は、

 “経験と勘では『日進月歩』のがんの医療についていけず、古い治療が漫然と行われてしまうことになる。かといって、エビデンスのない『最新』の医療を行うということもまた、患者さんに効果も定かでない危険な治療を行うということを意味する”

ということで、

 『現時点では、最新のエビデンスに基づいた標準治療が最高のがん医療である』

ということでした。そのご見解には、大変共感しました。


 日本ではなぜか、世界的な、信頼のある学会の発表するエビデンスに基づいて、世界で標準となった医療を行う医師や病院があっても、評価されません

 また逆に、世界標準とはかけ離れた医療であっても、医師法に違反でもしない限り、問題視されません
 学会も、特にそういった監視をしていません。
 
 これは、大きな問題です。


 ちなみに、日本では、国民一人当たりにかける、抗がん剤の治療薬の価格は、決してチープではありません。
 私の持っている資料(2005年時点)によれば、調査22か国中、1位アメリカ、2位フランスについで第3位です。

 しかし、その、使用されている治療薬の構成が、他の国に比べ非常に独特なのです。

 使用されている抗がん剤の比率を、世界で最初に発売された年ごとにグループ分けして比較してみると、

          2004~2003年:2002~2000年:1999~1995年:1995年以前

  世界平均        1   :    1    :   4.5   : 3.5

   日 本         0   :   0.8   :   2.7   : 6.5

と、大きく違うのです。

 10年以上前に発売された古い抗がん剤が、日本では抗がん剤の購入価格の65%を占めてしまっています。世界平均はおよそ35%程度ですから、大きな違いです。

 これは2005年時点のデータなので、2007年の今はこれよりはましかもしれませんが、これらの時間軸を2年ずつ後ろにずらして新しいデータをとっても、この比率が劇的に変わっていることはないのではないか・・・という気がします。

 また、2003年~2004年に承認されている薬の比率がゼロであるのは、いわゆる薬の承認が日本では遅いというドラッグラグの問題によるもの、ということができますが、10年以上も前に承認されたような古い薬の使用量が、世界平均と比べて異常に高いことの説明にはなりません。

 日本で提供されているがんの化学療法が、いかに世界標準のエビデンスに基づかない、独自の治療であるのか・・・を、このデータが如実に物語っていると思います。

 このことは、日本のがんの医療にとって、とても大きな問題なのです。


 読売新聞の『がんと私』にも、そのような記事がありました。

    新薬導入の遅れ 患者に影響
                         (2007年9月21日 読売新聞 記事はブルー小
 先日、スウェーデンのカロリンスカ研究所とストックホルム商科大の研究者を招いた勉強会に参加した。彼らが5月に発表した、抗がん剤の早期承認・導入が、患者の生存にどんな影響を与えているかを分析した研究論文に興味を持ったからだ。

 その研究を紹介すると、1995年から2005年に承認された抗がん剤の数を欧米、カナダなど25か国で比較したところ、日本は14品目で、世界で承認された28品目の半数しかなかった。米・独は25品目、欧州主要13か国平均でも23品目あった。また、同期間に世界で初めて承認された抗がん剤が各国に導入されるまでの平均期間は、日本は3・4年で、米国より2・6年、欧州主要13か国より2年も遅れていた。

 さらに興味深かったのは、どの時代に開発された抗がん剤が実際の治療で利用されているかを、売上高から算出したデータだ。2005年時点で、10年以上前に世界で初めて承認された抗がん剤の売上比率は米国が約2割、世界平均が3割強なのに対し、日本は6割超。一方、抗がん剤の1人当たり売上高は米、仏に次いで高い。つまり日本は費用はかけているのに古い薬を多用し、その時代の世界標準治療が十分に行われていないと考えられる。(後略)

『がんと私』本田 麻由美記者

(記事より引用 *全文引用したかったのですが、字数制限の都合上、後半省略しました。リンクしてありますので、ジャンプしてお読みください)
 この記事でも、薬の承認が遅いこと、古い治療が漫然と行われていることが、患者の生存に大きくかかわっていると指摘しています。

 それなのに、この事実が、なぜ大きく問題視されないのでしょうか?

 日本には、がんの患者会がたくさんありますが、この事実を問題視して解決しようと取り組んでいる患者会は、ごくわずかです。


 PhRMA(米国研究製薬工業協会)会長の2007年年頭挨拶と10の疑問(2007年1月10日のニュースリリース)に書かれた10の疑問は、率直で大変面白いものでした。
 新年明けましておめでとうございます。

2007年の新春にあたり一言ご挨拶申し上げます。

PhRMAの日本代表に就任して最初の1年を振り返り、国民皆保険制度と国民健康保険がもたらす成果について高く評価をしています。しかし同時に、既に進展している人口構成の変化を考えると、将来、適切な医療を確実に受けられるようにするための課題についても認識を新たにしています。疑問を呈するのは回答を示すよりはるかに容易なことではありますが、私の疑問の幾つかをここに挙げてみたいと思います。高齢化社会が抱える難問を解決し、医療制度が患者の治療と経過に与える影響を理解し、患者が世界中の医薬品開発の成果を十分に享受できるよう適切な環境を整えるために、行政当局が下記の10の疑問に答えることは必要不可欠であると考え、報道機関の皆様にもお伝えしたいと思います。
1. 欧米に何年も遅れて発売される医薬品が、これほど多いのはなぜでしょうか?
2. 欧米に比べ、日本の患者や患者団体が自らの健康権の保護や、医療の選択肢の啓蒙に消極的なのはなぜなのでしょうか?

3. 国民健康保険制度では疾病を予防する治療を保険適用外としているのはなぜでしょうか?
4. 医療支出が投資ではなく費用として扱われているのはなぜでしょうか?
5. 政府は高齢者が受けることができる医療レベルを、どのように決定しているのでしょうか?
6. 国内および国際的な製薬会社が、臨床試験をはじめ新薬の発見や開発に関わる研究の多くを国内ではなく、欧米やアジア諸国で行っているのはなぜでしょうか?
7. 全世界の製薬会社の上位10社に日本企業が入っていないのはなぜでしょうか?
8. 保険適用外の処置について、なぜ混合診療が認められないのでしょうか?
9. 欧米で既に広く使用されている次世代のものではなく、世代遅れの医薬品がなぜ未だに市場に出回っているのでしょうか?
10. 健康保険制度の様々な構成要素の間で、費用対効果、すなわち効率に関する判断がどのようになされているのでしょうか?

2007年に日本政府が下す医療改革関連の決定事項は、今後の10年間において患者から見た時の、医療の受けやすさや品質、費用に多大な影響を及ぼすに違いありません。このような決断のための議論には、すべてのステークホルダーが参加することが必要です。PhRMAは、日本の医療の未来を形作るためのこのような議論において、常に建設的な役割を果たしたいと考えています。
(ニュースリリースより引用)
 PhRMAの会長さんは、この挨拶の素朴な疑問の2番で、日本の多くの患者団体が、欧米に比べ社会的に未熟である・・・ということを指摘されているわけですが、この指摘は当を得たものであり、これを日本の患者団体は恥じて、奮起すべきだと思います。

 しかし実は・・・一番の問題は・・・。

 日本の多くの患者団体やその構成員が、社会に対してアンテナを張っていないため、この、PhRMAの会長の挨拶自体を、多分読んでいないのだろう・・・ということです・・・・かえるあせり

 そして・・・

 いわんや、一般国民は・・・です こどくかえる





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Last updated  2007年10月13日 21時54分32秒
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