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テーマ:癌(3549)
カテゴリ:選挙・政治
みなさまこんばんは
すみません。ご無沙汰しています・・・ もうご存知かと思いますが・・・・。 民主党の山本孝史議員、逝去されました。 58歳でした。 私にとって、山本孝史議員は、特別の存在でした。 国会議員ががんの患者になった、という、そういう事実を超えた、特別の存在でした。 ロビィイングで議員会館を回った私にとって、ただの主婦の発言に耳を傾けてくれる、というだけで、ずいぶんありがたい、腰の低い事務所なのですが、それでも、ここまで分け隔てなく対等に扱ってくださる議員さんというのは、稀有の存在でした。 山本孝史議員は、そういう稀有の議員さんでした。 日本の国民が山本孝史議員のような人ばかりだったら、この国はとても素敵な国になるでしょう。 山本孝史議員は、そういう人間性の方でした。 私は、ただの主婦の身で、がん対策推進協議会の委員という立場になりました。 正直、とてもしんどいです。 今の私の立場は、なんというか、前線に立ってる兵士のような身分なのに、指令がないし、参謀もないような状態なんですよね。 こんな状態では負け戦だし、講和条約に臨むにも、よい条件が引き出せるわけがないです。 そんな状態でテーブルに着くことのしんどさは、なかなか周りに理解されないところですが・・・・。 山本議員は、ご自身が患者であるだけに、そして、ご自身にそういうテーブルについたときの能力があるだけに、私にはいつも叱咤激励をくださいましたが・・・・。 5月の参議院厚生労働委員会代表質問にたったあと、私にこうおっしゃいました。 「SunChildさん、あんたの言ったことは、全部正しかったよ」 そして、質問に立つことが決まってからその日まで、意味のある返答を大臣から引き出すために、非常に苦しんだことや、何を引き出すことが、今後、私のような人間の武器になるかということを本気で考え、迷ったことなどを伺いました。 山本議員は、協議会で苦戦する私に、こうおっしゃいました。 「SunChildさんが協議会で苦戦するのは、時間のない中で作った“がん対策基本法”の出来が悪かったせいだ。確かにあれは、筋が通ってないところがあるかもしれない。だから、患者代表委員が苦戦している部分もあると思う。あんな中途半端な法律だったら、無いほうが良かったかもしれない」 そして、山本議員は、わたしに 『あんなできの悪い法律を作ったせいで、苦労させてすまない』 と、頭を下げたのです。 私は、土下座したい心境でした。 とんでもないです。 私が苦戦してたとしても、それは、私の力が足りないからに過ぎません。 でも、そういう山本議員の真摯な姿勢が、多くの人の心を動かしました。 厚労省の担当者も、 『山本議員をそこまで追い詰めたのは、自分たちのせいだ』 と、本気で向き合ってくれました。 出来上がった“がん対策推進基本計画”は、絵に描いたもちみたいな出来かもしれませんが、それでも、それ以前に描かれていた青写真と比べれば、白黒のひとふで書きとカラーの写真ぐらい違います。 私は、山本議員の下さったひとことひと言を噛み締めて、これからも歩いていきます。 いろいろな力が働いて、すぐに投げ出したくなりながらも・・・・・ 『あんたの言ってたことは、全部正しかったよ』 と、おっしゃってくださった言葉は、私にとって、金メダルです。 これさえあれば、私は、歩き続けることができます。 そしてもうひとつの金メダル・・・・・。 『あんたはあまり賢くなりすぎなくていい』 この言葉の意味を噛み締めながら、これからも歩いていきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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