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カテゴリ:医療全体
みなさまこんにちは
今日はとってもいいお天気です。 昨日とはうって変わって…というか。 昨日は家族で、レインボーブリッジの見える眺めのいいレストランでのランチだったのですが、あいにくのお天気で、窓の外の景色はどんよ~~りしていました おまけに私は、前の晩、長女の小学校1年の時から一緒のママ友達5人で飲み会(中学卒業おめでとうの会)をして、二日酔い気味でした(自業自得) 亭主は、私がそういう体調で飲めないのをいいことに、車の運転を私に任せて、おいしそうなワインを飲んでいました さてさて・・・ 昨年11月27日から「看護の質の向上と確保に関する検討会」(第1回時点では、検討会ではなく懇談会)というのが開催されていまして、なぜ私が呼ばれたのかわかりませんが、私はその委員の一人になっていました。 私が呼ばれた名目は、「患者の視点の反映」も必要であろうということで…。 患者の立場の代表としては、もうおひとり、「知ろう!小児医療 守ろう!子ども達の会」でのご活躍が有名な、代表の方が入っていらっしゃいました(とっても的確な発言をなさる、素敵な方でした)。 私の母は、若いころ看護師をしていて、看護師から保健婦の資格を取り、保健婦となり、そのあと養護教諭の資格を取り、養護教諭(いわゆる、保健室の先生)となりました。 私の両親は、結核の療養病棟で出会いました。肺結核を患い入院した当時大学生の父と、その病院に看護師として勤務していた母が出会ったのです。父が22歳、母が20歳の時だそうです。 ・・・・と、話がそれましたが、そんな環境で育ったので、私にとって看護職は身近なものではありましたが、そんなこと、その委員に私を推挙された方がご存知なはずもなく、がんの医療に関しては勉強しているものの、看護職の問題についてなど、私に語れるはずもなく、委員のお話をお引き受けした後で、 「う~~!しまった!!」 と思いました。 全く知識のない状態で会議に臨むわけにもいかないので、厚労省のホームページで関連する検討会の議事録を読んだり、報告書を読んだりして、検討会の背景についての知識を得ました。 厚労省のホームページの「厚生労働省関係審議会議事録等 その他(検討会、研究会等)」の医政局の所を開くとわかりますが、看護職に関する検討会は、かなりの数があります。本来はすべてに目を通さないといけないのでしょうが、さすがにそこまでの時間はありませんので、比較的最近のものを中心に目を通しました。 ◆「看護基礎教育の充実に関する検討会」 報告書 概要 ◆「看護基礎教育の在り方に関する懇談会」論点整理 ◆「安心と希望の医療確保ビジョン」 ◆「『安心と希望の医療確保ビジョン』具体化に関する検討会」 中間とりまとめ 大熊由紀子委員提出資料「~国民の目線から~」 ◆「第六次看護職員需給見通しに関する検討会」 報告書 などは、プリントアウトしたりして、目を通しました。 また、付け焼刃ですが、看護職の方と交流があり問題に詳しい方にもお電話したりメールしたりしてご意見を伺い、第一回の検討会が終わった後も、看護職の方と面会していただいたり、雑談も含め、いろいろな方にレクチャーしていただいて勉強したり準備したりしました。 私はこの問題に関してはドシロウトなので、ほとんど先入観なく取り組みました。 そうすると、問題としては、看護協会の方々、看護師の育成や教育にかかわっていらっしゃる方々など看護職の未来に関してビジョンをお持ちの方々によって、現状を踏まえた上でも、将来に対する方向性は打ち出されているのに、現状の医療との整合性の問題や、専門学校の運営の問題、採用や病院経営に関する問題から、議論が一周しては元に戻ってしまうということが見えてきました。 養成機関がいろいろあり、受けた教育やレベルが均一でないことや、新人看護師の臨床実習が不十分であることの問題点、定着率の低さ(離職率の高さ)の問題が話し合われていたのですが・・・。 大きなポイントとしては、 ■看護の基礎教育については、他の先進国のように、4年制化すべきではないか、という議論(しかし現在の3年制や2年制の養成機関にとっては死活問題なので、それを何とか阻止し、現状を維持したい勢力もある)と、 ■定着率が低いのは自己の技術に自信が持てない=臨床の実習が十分ではないから=やっぱり教育の問題 ということのようでした。 定着率の低さについては、自己の技術に自信が持てないという問題がかなりクローズアップされ、だから臨床実習の重要性が議論の中心になっていました。 本当は、労働環境や待遇なども大きな問題のはずではと思いますが、その辺りについては、あまり議論の対象にはなりませんでした。 なお、専門性や技術を高めるための新人の臨床教育については、大きな病院でないと十分に行えないということがある一方、日本では私立の中小規模の病院がとても多く、新人の臨床教育がそういうところでは十分には請け負えないという問題も議論されました。 そうであるならばなおさら、病院の機能別の役割分担や集約が真剣に行われなければならないのではと感じましたが、これまた、中小規模の病院にとっては自分たちに都合の悪い決着をしてほしくないということがあるのか、助成金の増額、というような話になっていました。 現状では、助成金を増やしたぐらいでは、砂漠に水をまくような話で、新人看護師の教育にまで手が回らないのではないかと思います。 病院がそれぞれに自分たちにできることをするだけではもう地域に必要な医療を十分に提供できないのだから、地域の医療資源を必要に応じ、機能別に振り分けたり集約させたりして確保していく必要があるだろうと思います。 病院の団体や医師会などが、そういうビジョンをもっと明確にしていかない限り、医療不信や医療崩壊は食い止められないのではと思います。 と、看護の話から横道にそれてしまいましたけれど・・・。 現状に問題があるからこそ検討がなされているはずなのに、常に現状肯定の報告がなされ、報告書の中に「さらなる検討を重ねていく必要がある」という文章がちらほら・・・。 一般常識的に言うと、何か結論を出してその方向に向けて結果(成果)を出していくためにこそ検討がなされるのであって、検討した結論が「もっと検討する」では、いい加減すぎるのじゃないかと… だって、このテの検討会、ほんとにたくさん行われてきてるんですよ まあ、国の財政難もあるから、お金をかけないと実現できない改革には消極的にならざるを得ないのでしょうけれど・・・。 検討会の開催費用だって税金です。 結局、(お金がかかるから?)看護の基礎教育の見直しはまた検討しましょう、ということに落ち着くなら、正直、こんな検討、するだけ無駄じゃないかしら…お金も時間ももったいない…と思いました。 この検討会の報告書の取りまとめの段階でも、平行線的な不毛な議論が続きました。両論併記についてや、その順序についてなど、結論の出ない状態で議論は回りました。 今回はおとなしくしていようと思っていたのですが、つい 「検討会の報告書が“さらなる検討を重ねる”では、この検討会自体が何だったのかということになりはしないか。現状に問題があるからこそ検討会が開かれているのであって、この議論が10年後も続いているようでは、今ここにいる私たちは糾弾されるのではないか」 というようなことを発言してしまいました・・・・・。 こんな状態でしたから、「中間とりまとめ」(←何に対して中間なのかイマイチ不明)をまとめられた座長の先生の御苦労は、大変なものがおありだったと思いますが・・・(スミマセンm(__)m)。 そもそも、何がしたくてあの検討会はあったのか・・・? 実は、これまでの検討会や懇談会の報告書だの議事録だのを見ればすでに明らかじゃないかと思うのですが・・・。 これでも若干の進歩なのでしょうか…?ううむ・・・。(進歩ならいいけど…) その検討会の報告書を、座長が大臣に手渡す式が近日中にあるそうです。 私も行ってみようかな~~~。 ←もしよろしければ、クリック♪で応援を お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年03月15日 16時59分31秒
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