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カテゴリ:がん医療について
みなさまこんにちは
今日は雨は降らないのでしょうか? 今のところとっても涼しいです。 昨日に引き続き、がん関連のニュースのご紹介です。 今日の日経新聞の医療欄の「最前線 ひと」のところには、現在のがん対策推進協議会の患者側代表委員であり、グループネクサスという悪性リンパ腫の患者・家族の会(NPO法人)の理事長である天野慎介さんが大きく紹介されています。 こちらのブログでも記事をご紹介したかったのですが、「ひと」欄は、NIKKEI NETに無いようで、全文ご紹介できません 新聞でご覧くださいm(__)m 天野さんのお写真も大きく載っています 天野さんは「がんの普及啓発懇談会」の委員も務め、とても知的で謙虚な方です。 患者代表として、どの側面から見てもふさわしい方ではないかな、と思います。 患者サイドの人間だけでなく、医療者からの信頼も厚い方です。 この活動をしていると、ほんとにいろいろな方がいて、いったいホントのところでは、この人何がしたいんだろうと首をかしげたくなるような方もいらっしゃるのですが、天野さんはまったくそういうところがなく、非常に公平で、目的が明確です。 ぜひ、こういう素晴らしい方が日本の医療界(患者サイドの)を代表する「顔」になって、医療政策をリードしていってくださったらな、と思います。 そのほかの4名の患者代表委員の方々も、それぞれに持ち味があって皆さん素晴らしい方ばかりです。 5人のチームワークもよく、皆さん目的に向かって努力されている方ばかりですから、どうぞこのブログをお読みになっている皆さんは、がん対策推進協議会の患者代表委員を応援して下さいね。 さてさて・・・ 今日はそのほか、2点の記事をご紹介します。 まずは、今日のブログタイトルの記事 バイオ抗がん剤、製品化へ ──塩野義や武田、海外大手に対抗 (2008年7月5日 日本経済新聞朝刊 記事は) 製薬大手が相次ぎ、バイオ抗がん剤の製品化に着手する。塩野義製薬はがん治療用ワクチンの臨床試験(治験)を2009年度中に始める方針。武田薬品工業やエーザイは、がん細胞に反応する抗体を使う医薬品の治験に入った。バイオ医薬品は従来の化学合成薬より副作用を抑制できる可能性があり、今後10年で抗がん剤市場の主流になると判断。抗がん剤開発の中核にバイオを据え、海外大手に対抗する。 がん細胞の増殖を抑えたり、縮小させたり、消滅させたり、きちんとした効果が確認されて、それが証明されているワクチンが増えてくるのはうれしいことですね。 がんに対する有効性が確認されているワクチンはまだ数少ないですが、子宮頚がんを予防するワクチンなどは、「人類が初めてがんを制圧!」というほど、センセーショナルでした。 このブログは楽天の無料ブログを利用しているので、変な宣伝を完全に削除することができないのを残念に思っていますが、それに対抗するには、「正しい情報を患者が選びとる力をつけること」と、「有効な、希望ある治療法が多数確立すること」に尽きると思います。 子宮頚がんを予防するワクチンの開発に貢献されたハラルド・ツア・ハウゼン博士は、2008年ノーベル医学生理学賞を受賞されています。 「これでがんが消えた!」が、多くの人に有効な治療なら、その治療を開発した人は間違いなくノーベル賞受賞ですよね。 さてさて・・・ 次のニュースは、子宮頚がんの無料検診に関するニュースです。 女性のがん無料検診、10年度も予算要求 厚労省 (2008年7月3日 日本経済新聞朝刊 記事は) 厚生労働省は一定年齢の女性を対象に今年度のみの措置として6月から実施している子宮頸(けい)がんと乳がんの無料検診について、来年度も予算要求する方針を固めた。要求額は200億円程度を見込む。少なくとも5年間は無料期間を継続する構えで、女性が年齢によって無料検診を受けられなくなる不公平を解消する狙い。 「バラマキ」と悪名高い補正予算の中で、なぜか議論が見えないうちに、厚労省は、がん予算としては女性のがんの検診の無料クーポンに200億だけ取って、あとはほとんど何もせず、という感じでした。新型インフルとかで忙しかったのはわかりますけど~~~ 「なんでいきなりこれなのかな?」 「単年度単発の予算なのに特定の年齢の人だけなのでは、それ以外の人に不公平では?」 という疑問がありました。 その辺り、第10回がん対策推進協議会で、天野さんが鋭く切り込んでいらっしゃいました。ありがたいことです。m(__)m 少なくともこの記事を見る限りは、該当年齢ではないせいで受けられない、という不公平が解消されることになります。 早期発見のためには検診を受けることです。(ちゃんと診断してもらえれば、ですが) 私も忙しさを理由にいろいろ検診を受けてませんが、今年はちゃんと受けようと思います。 自分の健康のための義務ですね。 なお、この検診については、その協議会の席上で日本医師会常任理事の委員の方が、 「急にこんなに予算がついても、きちんとした精度の保たれた検診が行えるのか、準備期間もなく非常に不安がある。」 というような発言をされ、座長の垣添先生は 「もっともなご意見だ」 とおっしゃっていました。 私は傍聴していて、ほんとに厚労省も医師会もなってないなぁ…と思わずにはいられませんでした。 これまでの協議会では、日本医師会の理事の委員は、「がん検診事業への十分な金銭的手当て」を求めるご意見をくりかえし述べられていました。 いざ、検診にど~~んと予算がついてみたら「対応できない」では、あいた口がふさがりませんでした。 厚労省も、いきなりどうしてこれになったのか、明確な説明ができませんでした。 若い女性を対象に、子宮頚がんを封じ込める事業を展開すれば、現在毎年20歳代の女性で1000人以上、30~34歳で2000人以上の患者さんが、子宮頚がんを発症するのを防ぐことができます。 子宮頚がん予防ワクチンを、性交渉を開始する前に接種しておけば、この3000人以上は、発症しなくて済むのです。 また、2年に1度、十分な(精度の保たれた)子宮がん検診を受けていれば、前がん状態からチェックでき、子宮を摘出しなければならないほどがんを進行させることなく、がんの治療を受けることができます。 そういう明確な目的のもとに予算が組まれたのであれば、厚労省も協議会の席でそれらがすらすら言えたはずではと思うのですけれど・・・。(予防ワクチンの接種には予算が取れてないから、結局、封じ込めるという目的で組まれた予算でもないわけですよね) 不透明な中で、適当に、出来そうなことしかしない…というお役所の在り方には、ほんとにうんざりしています。 個人個人の役人は、それぞれ普通にいい人かもしれませんが・・・。 自分たちの対応が、国民一人ひとりの生活や幸せに直結しているという意識があまりにも希薄だなぁと思います。 ただの専業主婦でも、ちょっと勉強すればこのぐらいの意識を持つのにねぇ・・・。 ←もしよろしければ、1日1クリック♪で応援を お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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