癒しのサロンsunsmile　水響のつれづれ

　　
一寸の迷いもなく、すべてが私の中で明晰になったところで、
遠くからそっと見守り待ってくださっていた代表の方とともに、

遺族会の中心として真摯に活動を行っていらっしゃるＳさんのご自宅へ向かいました。


その途中、大川小学校の周辺を車で通ったとき、
大津波に襲われたまま、半壊状態の家々が並ぶ場所があり、
大変驚きました。

１年４ヶ月前のまま、時がとまっているように感じました。



Ｓさんのご自宅に到着したのは、夕刻でした。

中学校の先生をしていらっしゃるＳさんは、まだお仕事中との事で
いらっしゃいませんでしたが、奥さまとおばあさまが、
やわらかな笑顔で明るく迎えてくださいました。

ほんとうに温かくて、心がふんわりあたたかくなるのを感じました。




Ｓさんのご自宅には、
さまざまな人々が自然にたくさん集まってこられるそうです。


言葉にできない辛く苦しい思いを抱えたご遺族の方々や、

いまだ事実や真実を知ることのできないご遺族の方々のために、
使命感をもってサポートを行っていらっしゃる報道陣や記者の方々、
そしてボランティアの方々など。


深い悲しみを大きくやさしくつつみこむ愛のエネルギーと清らかな光が優しく満ち、
まるで教会の中にいるような感覚をおぼえておりました。




リビングでくつろぎながら、奥様やおばあさまと雑談をしつつ、
代表の方が、私のことを自然に丁寧にご紹介くださいました。


ご遺族の方々に不快な思いをさせはいけないという配慮から
私の仕事についてはとくにお伝えしておらず、事前にお伝えしていたのは、

代表の方の御著書にて水響をご紹介くださっている文章で、
「何ページのここで紹介している人と一緒に行きます。」
ということのみだったそうです。


大変慎重に、丁寧に、熱心にご紹介くださる代表の方の、
ご遺族の方を思うお気持ちを感じ、胸が熱くなりました。



そして、あれよあれよという間にセッションを行わせていただくことが
決まっていきました。


あとは、セッションを行う場所の確保のみです。

一階が車庫となっている「はなれ」のお部屋はどうか、という話になり、
さっそく拝見させていただいたところ、
まさにセッションを行うのにピッタリな場所で、
思わず感激してしまいました。


後ろには川が流れ、その手前には大きな木がどっしりとお部屋を見守り、
ウグイスやトンビなど鳥のさえずりにふんわりとつつまれながら、
清らかな風がそよそよと通り抜けていく、素晴らしい空間でした。

セッション時に必要なイスとテーブルも揃っていました。



すべてが整うのを感じたとき、
子どもたちからＯＫをいただいたような感覚をおぼえ、
ありがとうございます、という思いでいっぱいになりました。


そして、１８時３０分から３名のご遺族の方が
セッションを受けてくださることになりました。



→（３）につづきます。