テーマ:今日のコーヒー(5156)
カテゴリ:珈琲
おいしいコーヒーの表現で、味のバランスがとれた...という言葉をよく目にする。
でもバランスがとれたといっても、小さくまとまったバランスもあればダイナミックな バランスもある。そんなことを考えていると、マイルドというのはもしかすると 小さくまとまったバランスの傾向に近いんじゃないか、という気がしてきた。 そしてダイナミックというのは、危うさと隣りあわせで、完全なバランスとは 少し違うように感じる。完全にバランスが取れていると特徴がなくなるんじゃないか。 初めてホリグチへ行ったとき、最初にシティローストのあじわいブレンドというのを飲んだ。 インパクトがあってうまいと思ったが、特徴が感じられなかったことを覚えている。 その後でおかわりとして飲んだミディアムローストのまろやかブレンドに感動した。 それまでどちらかと言えば苦手だと思っていたコーヒーの酸味がすばらしいと 初めて感じた瞬間だった。苦味とコクとインパクトの奥から爽やかな酸味が 口の中いっぱいに広がったとき、コーヒーの味のすべてを知ったと言う思いがあった。 つまり、完全なバランスよりも、何か少しだけ突き抜けた特徴があるほうが 魅力的ではないのか。完全にバランスがとれているように見えていながら そのバランスの隙間から徐々に広がってくる魅力的な特徴に魅了されるように思える。 ブレンドに限らず、例えばエチオピアは少し深煎りにすると酸味が変化して 力強い大地の香りに変わってくる。タンザニアは爽やかな酸味と力強い香りが 絶妙な危ういバランスを生む。 そんな危ういバランスの中から苦味・酸味・甘味・コク・香ばしさなどの特徴が 昨日のブログに追加して書いたようにオーロラやカレイドスコープのように 変化しながらグラデーションのように口の中に広がるとすばらしいと思う。 しばらくポケーとリラックスしていたら、一つの答えが降りてきた。 おいしいコーヒーを、これが一番って決めなくてもいいじゃん。 コーヒーのすばらしさを味わうためのコーヒーもあっていいし、癒されるための コーヒーだって欲しい。その時々によって欲しいコーヒーも違うし、コーヒーじゃなく 紅茶を飲みたい時だってある。(ロイヤルミルクティなんか最高だ。) 人によっても好きなコーヒーは違う。いろいろあったほうが楽しい。 ホリグチのようなコーヒーも、さかもとのようなコーヒーも、自分がイメージするコーヒーも つくれるようになりたいな。 アウベルの手回し焙煎機で、安い豆を使って焙煎の感覚を覚えたら、スペシャルティも 焙煎してみよう。来月にはローストのセミナーも受ける予定だ。実習もできる。 目標を立てずに方向だけ決めるって、いいなと思ってたけど、方向は合っているのかなあ? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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