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カテゴリ:負け犬の小さな遠吠え
普段の私は基本的にあまり他人に関心がないし、自分のコトで手一杯なので特定の誰かに注意を向けたりする事はほとんどありません。 自分が納得のいかない何らかの攻撃を受けた場合はその件に対してだけは対処を考えますが、その場合でも相手が好きとか嫌いとかは考慮の対象外でなければいけないだろうと思っています。 そんな私でもさすがにそれはないだろうと思っている人物が職場にいます。 上司には柔らかい言葉遣いをするのに、部下に対しては尊大な態度と物言いを、自分が実行できていないコトを棚上げし、それを部下が出来ていないと威圧的に注意する。 道理の通らない理屈をこね、自分の思い通りにならないと「会社命令」「従えないなら辞めてもらってかまわない」と捨て台詞。 最近では「辞めても良いぞ」と言われるのが怖くて納得いかないと言い返す人もいなくなってきた。 私は誓約書の文面で「努力します」を「誓約します」に書き直せと強要され押し問答になった。 結局、私が「他の上司の方がこれでは駄目だと言ったら書き直します」と言い切り、「事情が事情だから今回はこれで受け取っておきます」と他の上司が言ってくれたので書き直さずに済んだ。 頭にきたワケではないが、納得いかないことずくめでさすがに何か言ってやらなければならないとさすがの私も思ったのでずっとどうしようかと悶々とした日々を過ごしていた。 で、仕事の合間にちらちらと様子を見つつ彼の勤務態度などをメモに取り始めた。 私は自分一人で行動を起こすつもりだったのだけれど、「普段何も言わない人間が言った方が効果がある」といつも女性陣の代表でサシで上司と渡り合ってきたリーダーが便乗。 結局「みんなの意見です」ってコトで専務を呼び出して女性陣全員で物申すコトに。 いつもはリーダーの独壇場なのだけど、このときは様子が違った。 口火を切ったのはリーダーなんだけど、一人ひとりに話を振るからそうしたら自分の意見を言うという段取りだったと思う。 リーダーが最初に振ったのが私だった。 普段の私はゆっくりで淡々とした話し方なのだが、喋り始めた私はいつもと別人。 スタートこそゆっくりだったが、あっという間に私の口は機関銃と化していた。 こんな私は一生にそう何度も見られないだろう。 その場にいた全員がかなり驚いたらしい。 私の独壇場だった。 リーダーはいつものように私がポツンと言ってすぐ終わると思い、言葉を止める隙をうかがっていたらしいがそんな隙はなかったようだ。5人居て喋ったのは私とリーダーと専務だけ。 専務が「本人を呼ぶから今此処で話し合ったらどうかね」と言って来た。 「今、私は興奮状態ですから冷静に話すのは無理だと思います。喧嘩になる可能性が高いです。改めて話し合いの場を設けるかどうかは専務の判断にお任せします」 と、言えるくらいには冷静だったけど。 会議室を出た後、何でかみんな大笑いだった。専務も苦笑してた。笑いの元は私。面白いことなんて言ってないぞ?でも自分でも自分じゃなかったみたいで笑えた。 「女性は団結すると恐いなぁ…」って専務が言った。 翌日、「憂兎ちゃん、元気か?」って気遣って専務が声を掛けてきた。 「……エヘヘ、元気っスよ」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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