友達のＳが昨日の夜中に突然知佳に
「死にたい」
と一言だけメールを送ってきました。
いつもなら寝ている時間。
普段なら朝まで気づかない。
夜中に着信音なっても起きない。
起きてもシカトなのに
昨日はたまたま起きてた。
起きててよかった。
本当によかった。

Ｓは普段は明るくて、
「死」
なんて言葉を軽く口には絶対にしないし、
Ｍ（この子も友達です）が彼氏と別れて泣きながら私たちに愚痴をこぼした時に
「私なんて生きていてもしょうがないんだ」
「もぅ死にたいよぉ」
「Ｎ（Ｍの彼氏だったヒト）に嫌われちゃったんだよ。
もぉ生きてる資格ないよ」
私はＭのその言葉と打ちひしがれている彼女になんて言葉をかけてあげればいいのかわからず、安っぽい言葉しか頭に浮かばず、彼女に声を掛けてあげることすらできず、ただただ彼女の言葉を聴きながら泣きました。
Ｓも一緒にいて、Ｓも泣いていました。
でも、
Ｓは私と違ってＭに声をかけました。
叫びました。
「生きてる資格がないとかいうなぁ！
　しょうがないってなんだよ！
　死にたいとか言うな！」
ＳはＭより激しく泣いていたのではないでしょうか。
「生きてる資格がないってどぉゆうこと？
　死にたいなんて言わないでよ。
　Ｍが死んだら私は泣くよ？
　知佳だってなくよ？
　Ｍが死んだら悲しいよ・・・
　悲しい。
　つらくなったら愚痴ればいいじゃん
　何でも聞くよ?
　一緒に泣くよ？
　こうやって一緒に。
　一人で悩まないでよ。
　周りにいるじゃん！」
部屋の中はシンとしていてＳの叫びに近い声は狭い部屋で響いた。
ＭとＳと私の鼻をすする音。
「私と知佳はＭに死にたいとかいって欲しくない
　死って言葉を簡単に使って欲しくない
　Ｍが生きててもしょうがないなら生きてる資格がないなら私も知佳もＭのために泣かない。
　私や知佳が泣いてるんだから生きてる資格がないはずなイ。
　生きててもしょうがないはずない。
　今はつらいね。
　辛いよ。
　見てるだけで私も知佳も辛いよ。
　でも、辛いだけじゃないよ。
　来週一緒にシーパラ行こうって行ったじゃん。
　ねぇ。死にたいとかもぉ言わないでよぉ・・・・」
よく覚えてる。
Ｓが必死だった。
本心をそのままいったんだろうなぁ。
何かよくわかんないけど知佳が説得されてる気持ちになった。
Ｓは死って言う言葉に敏感になってた。
そのコロ丁度おじいちゃんが死んだから？
それだけじゃないよね。
「ウザイ」
とか
「汚い」
とかは言っても
「死」
って言葉は言ったことないもんね。
私はすぐに
「いっぺん死んだ方がいい」
とかすぐに言っちゃうもんね
メールとかでも
（死）
とか使っちゃうもんね。
よくないことだよね。
死んだ方がいいヒトなんて絶対いないから。
たとえ冗談でも言ったらいけないことだね。
私はそれから気をつけるようにしてます。
「死」
ソレは重い言葉だから。
だから
「死にたい」
って言ったＭをＳは怒ったんだよね。
怒ったんだよね。
知佳はＭを慰めようとばっかり考えてたのに。
Ｍはその後ちゃんと元気を取り戻して今は新しい彼氏とラブラブです。
よかったねぇ。

で。
今回はあの時Ｍを怒ってたＳが
「死にたい」
なんて。
私は心配になって
メールを読んだ直後にＳに電話をしました。
Ｓは電話に出ました。
「もしもし」
静かに。
本当に静かにＳは電話に出た。
「Ｓ・・・？何があったの・・・・？」
思った以上にＳが暗かった。
いつもは明るくて、知佳のことをぐいぐい引っ張って行ってくれる姉御肌な感じなのに。
何があったの？
死にたいってどおゆうこと！？
聞きたい事はいっぱいあるのに
声にならない。
Ｓは電話の向こうで泣いていた。
声をかけてあげられない。
「Ｓ・・・・・？なにがあったの？
　話して？聞くよ
　死にたいなんて何で言うの？」
私はＳにそうはなしかけてる途中で胸がいっぱいになり泣いた。
しばらく二人で鼻をすすってた。
「彼氏が・・・・」
Ｓはぽつぽつと話し始めた。
その内容はまずこれから話さないといけなくなる。
Ｓは去年の１０月に妊娠した。
高校に入ってすぐに付き合いだして今年の６月で付き合って２年になる。
その彼氏との間に赤ちゃんができた。
Ｓは私にソレを話してくれていた。
「妊娠・・・したの」
Ｓは私にそういった。
その時私は
「え・・・・・」
固まってしまった。
なんていえばいいのだろうと考えてしまった。
Ｓは困ったように笑った。
「どう思う？」
私はＳの質問には答えなかった。
「どぉするの？」
最初に出た言葉だった。
「産みたいって思うよ。
　でも・・・・」
Ｓは泣きそうな顔をしてそういった。
「誰もおめでとうっていってくれないんだね」
私の心に重くのしかかった。
「おめでとう」
って言って欲しかったんだ。
でも、私にはＳにその言葉をかけてあげられない。
おめでとう
って言葉。
いえなかった。
Ｓは最後まで
「産みたい」
って言い張ってた。
Ｓの気持ちも尊重してあげたかった。
でも、私にはどうしてあげることもできない。
Ｓは彼氏や彼氏のお母さんと話し合って結局赤ちゃんはおろした。
Ｓはしばらく落ち込んでいた。
何とか元気になってもらいたくて私は必死だった。
Ｓは元気になった
心の傷は消えないけど、元気になって。
「なんかもぉヤだ。」
Ｓはそういって黙り込んだ。
彼氏と喧嘩したらしい。
昔のことを言うつもりなんかなかったのに。
口をついて出たのは、昔のことだった。と。
「ずっと心に思っていたことなんだと思う。」
Ｓは泣きながら私に話してくれた
「何ていったの？」
私がそう聞くと少しの間を開けて
「Ａ（Ｓの彼氏）は、何がしたいんだろう。
　赤ちゃんだって降ろしたくなかったのに。
　泣いて泣いて。それでもＡがまだ無理だって言うから。
　次にできたらちゃんとお祝いしてあげようっていうから。
　男はいいよね。実感ないもん。赤ちゃんできたって。
　降ろせって言えばいいだけだもん。
　私のお腹の中には赤ちゃんがいるんだよ？
　毎日少しづつ成長してたのに。
　誰からも歓迎してもらえないなんて。
　何がしたいんだろうね。
　なんであの時押し切って産まなかったんだろう。
　でもね。
　Ａのお母さんと、Ａと私と私のお母さんの４人で話し合った時にね、Ａのお母さんが、Ａは産んで欲しくないって言ってるし、二人ともまだ学生でしょ？早いわよ。産んでどうするつもりなの？・・・・・　
　みたいなコトを延々と言われたの。
　私土下座だってしたのに。
　だんだんバカらしくなったの。
　ＡもＡのお母さんも赤ちゃんのことは考えてないんだって。
　Ａのことしか考えてないんだね。
　Ａは大学にいってちゃんと就職したいんだって。
　わかるよ。
　ソレはわかる。
　でも今そうは言っても私のお腹の中には赤ちゃんがいたのに
　なんかもうどうでもよくなっちゃったの。
　だから降ろした。
　でも。
　Ａは。
　私は何回も病院に通わなきゃいけないのに、
　Ａはガッコがあるからってついてきてもくれなかった
　おろすときだって体育祭だからって。
　来たけど、しぶしぶだった。
　どぉしたかったのかなぁ。」
今まで一人で思って悩んでたんだね。
その事はあまり考えないようにしてたけど、
一人になると考えるって。
そのこととを思い出してるときに、進路について悩んでて、その事と、後は家がイヤになってってのが、一気に重なって辛くなったって。
言ってくれた。
何とか言葉をかけようと考えた。
でも。
私はＳに。
「私はＳが死んだら悲しい。
　Ｓが死にたいって位悩んでるなんてイヤだ。
　Ｓが辛いなら愚痴を聞くよ。
　知佳にやつあたりしていいよ！
　ねぇ！
　死にたいなんていうなってＳがいったんジャン。
　ねぇ。辛かったらいつでも言ってよ。
　一緒に泣こう。
　知佳には何もできないけど一緒に泣ける。」
思ったことをそのまま口にしたから、所々おかしいけど、
私はＳに言った。
Ｓとはそのあとしばらく電話で話した。
最後の方はＳもダイブ落ち着いた見たいで、
一緒にくだらないことで笑った。
何で笑ったか思い出せないくらいくだらないことだった。

「死」
は重いから。
本当に重いから。
冗談で流したいくらい重いから。
でも冗談で流しちゃいけないから。
辛くなったら言って。
何かをしてあげられなくても。
あなたの話は聞いてあげられるよ。
同じ辛さを分かち合ってるなんてたいそれたこと言わない。
その辛さはあなたにしかわからないことだから。
でも、もし話すことであなたの気持ちが晴れるなら。
何時間だって話。聞くよ。
聞かせて。
いいよ。私に八つ当たりしても。
その時はね。
だから死にたいなんていわないで。
あなたが死んだら私は泣くから。

今回はこんな重重な日記になってしまいましたが、
考えなければいけないことだから。
知佳も何回も死にたいって思ったことあるよ。
生きててもしょうがないって思ったことありまくるよ。
怒られればいつも思ってる。
でも、
死ぬのは怖いことだと思うから。
死にたいと思った次の日に楽しいことがあったりするし、とらいコト続いたりすることもあるけど、
私は生きたいよ。
みんなにも生きてて欲しいよ。
絶対に自分から死んだりして欲しくないよ。
生きててもしょうがないなんて思わないで。
明日はきっと楽しいはずだよ。
辛くなったら電話して。
会いに来て。
話をしよう。
話さなくてもいいよ。
一緒にいようよ。
指相撲とか、マジジカルバナナとかくっだらないことして、
くっだらない話しようよ。
それでいいよ。
それでいいよ。

さっきＳからメールがきて、
彼氏と話し合って仲直りできたみたいです。
昨日は辛いことが重なって死にたいなんて口にしたけど、
今はそうは思わない。って。
よかったね。
よかったね。
また辛いことがあったらはなしてよ。