カテゴリ:あきらめるな
ブックオフで、子供向けのベートベンの伝記を発見しました。
本を開くと、四方が陽に焼けていて、古色蒼然としています。 まるで『ザ・シークレット』の装丁のようです。 定価を見ると、480円! 105円で買ってきました。 もうこの金額なら、中身の良しあし関係なく、ちょっと買ってみようという 気分になります。 昭和30年頃の本かなあ?なんて思いながらページを開くと、 ページをめくる度に、昔の空気が漂ってくるような感じでした。 読み進みながら、ベートベンが過ごした街のこと、ベートベンの心境などを 感じているうちに、だんだんと昔のにおいも気にならなくなり ストーリーに入っていくことができました。 ベートーベンさんは、かなり気難しかったみたいで、 ハイドンとも、ゲーテとも、すぐにけんかしてしまいます。 そのあたりは普通の人ぽくって、人間味を感じます。 26歳くらいから耳が聞こえにくくなり、32歳の頃に 絶望し、遺書を書きます。 2通のうちの1通には、下記のような言葉があります。 「親愛なる希望よ、私はお前たちとわかれなければならない。 秋の木の葉が枯れ落ち、しおれたように希望の全ても枯れてしまった。 おお神よ、どうぞ澄みきった歓びの一日を与えてください。」 しかし、遺書を書いたあと、音楽が次々と湧いてきて、 気持ちが切り替わっていきます。 「耳が聞こえなくても、頭の中に泉のように音楽が湧いてくる。 神は私に、豊かな音楽を与えてくださる。自殺は卑怯だ。」 このあとから、次々と作曲をしていきますが、 歓喜の歌ができたのは、この年から約20年後。 絶望の淵から、少しずつ這い上がり、 「どうぞ澄みきった歓びの一日を与えてください。」と願った時から 20年の歳月を経て、歓喜の歌を作曲できる心境に至ったことを知りました。 歓喜の歌から3年後に肺炎がもとで、お亡くなりになっているようです。 葬儀には2万人の人々が訪れています。 かすかな希望さえ感じられない、という絶望のあと、 人はどんなことを想うのでしょう。 健全な絶望のあとに、奇跡のように復活してくる人たちに 共通するものは何なのでしょうか。 絶望のあと、歓喜の歌までには20年の歳月が必要だったんだなあと 思いながら、そっと最後のページを閉じました。 缶ジュース一本分、105円の中に、深い世界が広がっていました。 ベストライフコーチング あなたのクリックをご協力くだ さい。ありがとうございます!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年12月05日 22時09分39秒
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