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「もう一度 顔を見たい…」「あんまり顔ミタクナイ」左の耳に初めて聞いた冷たい声が響いた
「あなたが怖い」心がズキズキ傷んだ 夕べの言葉 僕は眠れないまま朝を迎えた 今日は新しい仕事に就くための面接があったんだ 泣き腫らした目を水で冷やして 面接に挑んだ 午後 住む場所の無い僕には友達がプレハブを提供してくれた 薄汚れたプレハブだけど今の僕にはその好意が涙が出るほど嬉しかった 埃にまみれた床を雑巾で拭く ゴシゴシ何度も…知らない間に涙が出て床にシミを作って ゴシゴシまた拭いた 夕べ 僕は全て無くした 最後に残ってた全てを 住む場所 そして最愛の彼女を 腰がズキズキと痛んだ 雑巾をバケツに放り込み 少し背伸びをした 僕は何度 裏切られたのかな…最初の裏切りで自殺未遂して 腰と左足が壊れて 彼女との生活をとる為 家族や親戚に関わりを絶たれて 仕事もなくした 毎日 毎日 腰の痛みにイライラがつのった 仕事も出来ない苛立ち ヤケになってときどきパチンコしたり お酒を飲んで怒りをぶちまけたり 最低な毎日 でも 僕はそんな生活を支えてくれる彼女に心から感謝してたんだ だから彼女の休日には コルセットして痛みを堪えて 二人でねドライブしたんだ あてもなく 山々をめぐり 二人で手をつないで山道を歩いたんだ 温泉を見つけて入ったり 本当に素敵な幸せな時間だったんだよ 僕の肩に頭をちょこんとのせて 笑う彼女が本当に愛しく 最初で最後の二人の一泊二日の旅行 紅葉にはまだ早い山々を二人で見上げた 遥か高い山へロープウェイに乗って 高い所が苦手な僕の姿を見て彼女はケラケラ笑ったんだ 本当に愉しそうにケラケラ笑ったんだ 頂上の展望台で彼女と遥かな山を眺めて風に吹かれた 澄んだ空気漂う小道を歩いて 青が広がる空を見上げて歩いたんだ 少しレトロな民宿 初めて二人で一緒に露天風呂に ドボンって入って 湯けむりの中でのんびり 染まり行く空と山を見たよね 料理は予想に反してすごく豪華だったね ビールで乾杯 それから地酒の冷酒を彼女は美味しいって飲んで お酒に弱い彼女の顔は真っ赤に染まって それからね また 二人で露天風呂に入って 夕方から降りだした雨の下 沢山キスしたんだよ そうそう 山ふかくにある ブナの巨木 とんでもない山道を二人でヨイショヨイショって登ったんだ 彼女は少し愚痴を溢して ブナの巨木に到着 彼女はトトロの木みたいって 深い山に囲まれたブナの巨木 風に吹かれて樹々たちが葉音で会話しているみたいだったよね 僕はずっとずっと不安だった…彼女は何時か居なくなるんじゃないかって また裏切られてしまうんじゃないかと でも…信じて 信じるしかなかった 腰がずいぶん楽になって 新しい仕事に就いて 頑張って頑張って働いて彼女と結婚したいと 彼女にウェディングドレスを着せてあけだかった 祭壇の前で指輪の交換をして永遠の愛を誓いたかったんだ 昨夜 全部 全部 消えちゃった 本当に全部 全部 消えちゃった 酷い言葉を彼女に投げた でも 本当に本当に心に無い言葉 僕はまた死にたくなった もう 何にもなくなって 悲しくて 辛くて 心がグラグラして 神社のベンチに横たわって 彼女が探しにきた でも ただ僕に土下座して ごめんなさいと叫ぶ もう 僕への愛は無いのがわかった 痛いよ 痛いよ 心が痛いよ 僕は辛くて 辛くて 彼女が去って それから僕は神社脇の小学校の屋上に登った 頭の中が現実を認めないよう 真っ白に 遠い街をしばらく眺めた ふっと 僕は彼女が僕への罪悪感で 同じように自殺してしまうんじゃないかと思ったんだ 彼女は死んじゃいけない 絶対に死んじゃいけない お願いだ 君だけはとアパートに向かった 車がない…涙がポロポロ溢れた お願いだ神様 何度も何度も声に出して叫んだ 途中 救急車とすれちがう 迷わず 病院へ向かった 彼女の名前を夜間窓口で 良かった居ない 何度 もかけて留守電だった 彼女の携帯がつながった 彼女は自分の荷物を車に載せて 彼女の実家に戻る途中だったんだ もうメールを出しても返事も来ない 電話さへも 僕との関わりを全てを絶ちたいんだよね 本当はすごく恨んでやりたい 憎いとか思いたい…だけど だけど 恨んだり憎しみが消えてしまう 恨んだりした方が楽なのに…彼女のもう 僕には見る事の出来ない 本当に幸せそうな笑顔が邪魔をするんだ ねえ 誰か教えて欲しい 僕は生きていけるのかな…もう一度 彼女の顔見たいと思う 僕は未練がましい愚かな奴なのかな… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 12, 2005 04:42:24 PM
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