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カテゴリ:ポタリング
[1]の続きです。 県道3号線(さいたま栗橋線)の別所橋より北に100メートルの小さな橋から上流方面。鴨?が泳いでいました。 アップで。 13:45。伊奈ジョギングロード起点に到着。ここから約6キロメートル、綾瀬川の土手が幅1メートルくらい舗装されています。 同じく起点。ここから先、綾瀬川の両側はほぼ田んぼになります。ジョギングにもサイクリングにも徒歩にも良い舗装路ですが、真夏の昼間は日陰がないのできつそうです。 同じく伊奈ジョギングロード。田んぼの排水が流れ込んでいます。綾瀬川は山からの湧水ではないので、ここまで来ても水は濁っています。しかし!!HOMER'S玉手箱より伊奈ジョギングロードの記載に依ると、ここには蛍がいるそうです。残留農薬はほとんどないんですかね。 14:10。伊奈ジョギングロード終点。 境橋から綾瀬川下流方面。水深10センチくらいでしょうか(笑)。ここは浅いせいか、川底が見える程度の透明度があります。 境橋から綾瀬川上流方面。水はあまりなく、川底はズブズブみたいですね。 14:15。元荒川水循環センターで道路は左折、綾瀬川はそのまま直進します。綾瀬川に沿ってわずかに人が通行できる道がありましたので、一旦自転車を置いて徒歩で探検。そのまま大きな通りに抜けられることがわかり、自転車に戻って自転車担ぎモードに。道は湿っていて転がす気にもなれないのです。 これがその通路。土管から畑だか田んぼからの排水が流れ出しています。そう、これが綾瀬川の水源のひとつなのです。 川底が泥なので水が濁っていますが、よく見ると体長30センチくらいの鯉?が結構います。こちらの足音に反応して過敏に動き回り、結果として川は濁りまくり。結局綾瀬川はどこまで行っても透明な水というのはないのですね。 元荒川水循環センター前の道路に出て来れました。左が綾瀬川ですが、水は見えません。 なお、元荒川水循環センターは埼玉県北部の5市(熊谷市・行田市・鴻巣市・北本市・桶川市)の汚れた水を集めてきれいにし、元荒川に放流しているそうです。そんな場所に起点のある綾瀬川が汚染度ワースト上位というのは皮肉な話です。 元荒川水循環センターを囲む様に綾瀬川も左折。水流は菜の花で全く見えず。 左折して100メートルも進むと道路脇に綾瀬川起点石碑がありました。 起点を振り返って。奥の方からやってきました。 石碑の裏に下りてみると、とても川とは言えない単なるズブズブの土でした。そしてここにも元荒川水循環センターからの?排水が流れ込んでいました。起点から先には道路の下に土管が設置されているのですが、それは赤堀川に流れ込む様に繋がっているのかもしれません。 というわけで、綾瀬川源流まで辿り着きました。Wikipediaによると綾瀬川は利根川と荒川の本流だったそうで、戦国時代の水路開削により本流が東に流れ、現在の綾瀬川が分離されたとのこと。元がそんな大河であることから綾瀬川中下流域は低湿地帯で、綾瀬川は川筋が一定せず「あやし川」と呼ばれていたとのこと。なるほど地図をよく見ると、現在でも沼や遊水池が結構見られます。そしてこの低湿地帯ということが、綾瀬川起点に関係しています。 地図を見ると、綾瀬川起点の道路の反対側は赤堀川が流れています。しかも不自然なことに、東に進んでいた川が突然90度方向を変え、北に進んで元荒川に合流しているのです。グズグズな地盤の低湿地帯にしてはあまりに不自然な流路変更。その原因は備前堤です。石碑のある道路を更に200メートル程進むと、備前堤を史跡として解説するボードがありました。 江戸時代、関東郡代伊奈備前守忠次が赤堀川を長さ600メートルの堤を築き、その流れを元荒川に直角に落とした。これにより、堤より下流域の村は赤堀川による洪水の害を免れる様になったと。つまり綾瀬川起点のある道路は両側より盛り上がっているわけですが、これが備前堤の名残なのでしょうね。と同時に、綾瀬川に流入する水は農業排水や生活排水に限られることになり、現在の綾瀬川が形成されたわけですね。 ちなみに堤の高さを決めた御定杭も探したのですが、急遽ポタリングが決定した事もあり、下調べが不十分でわかりませんでした。グルグル走って探してみたんですけど。 14:50、以上で綾瀬川調査終了。この後は久喜市の甥っ子の家に、某高校からどれくらいかかるか走ってみました。距離は17キロメートル、普通に走って50分。夜は真っ暗になる道は危険なので走れないですし、大通りは大型車が走っていて危険なので歩道走行ですね。それでも高校生ならこれくらい普通自転車通学でしょうという距離が証明されました(笑)。 甥っ子の家からは江戸川サイクリングロードで帰宅するつもりでしたが、アイスクリームを食べたせいか腹が緩くなり(^^;、危険なので南栗橋から竹ノ塚まで輪行にしました。実際危なかったです(^^;;;;;; このレポートを書くにあたりいろいろ調べましたが、綾瀬川に限らず河川の歴史は興味深いです。川の汚染は都市化に伴う生活排水や工業排水が原因であり、下水道の完備に従ってゆっくりと改善されて行くのでしょう。でもあちこちで見られたのですが、タイヤとか自転車を投げ込んでいるうちはダメですね。人間の心も綺麗にならないと。 ドブ川と蔑まされている綾瀬川ですが、ドブ川にしたのは人間です。今回起点まで遡ってみましたが、下流域との様相の違いにショックを受けました。山からの清流と違い水に透明度こそありませんが、上流は明らかに生物の宝庫でしたから。綾瀬川下流域の方は是非起点を訪ねてみて下さい。 所要経費 東武伊勢崎線 南栗橋駅→竹ノ塚駅 500円 関連リンク 荒川左岸北部支社(元荒川水循環センター) [オリジナル投稿日 2010.05.27 22:48:45] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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