おはぎの味
久しぶりに実家の母手作りの「おはぎ」を食べた。私が子供の頃、母は料理が大好きで実にマメな人だった。当時ファミレスなど無かったし正月には商店が軒並み休業は当たり前だった。年中無休のスーパーなどもちろん存在していなかった。だから旅行から疲れて帰っても夕飯の支度は当然の如く母の役目であったし、年末にはおせちの準備でいつもおおわらわだった。母が小豆を煮ていると「おしるこ?おはぎ?」とワクワクしたし、また母もよくコトコト小豆を煮る人だった。年をとり、台所仕事から解放され、今では朝食の簡単な準備程度しかしなくなった母が十八番のおはぎを作った!しかも大量に(昔から少量、というのが苦手な人なのだ)母のいとこ達が久しぶりに遊びに来たので皆におみやげに持たせたかったらしい。私にも「はい、これ○○ちゃんにね」うちの娘が大の甘党なのはもちろん承知。ありがたくいただく。そして・・「はい、これ食べてみて」と出されたおはぎを見て仰天した。いつものサイズの1,5倍はありそなジャンボおはぎ。箸で割ってみると・・ん?中のもち米の量がばかに多い。あんは申し訳程度に地肌が見えない程度にしかついていない。うちのおはぎは「あまりしつこくないあんをたっぷり」が売りなのに。しばらく料理から遠ざかってカンが鈍ってるのかなー?食べてみるとおそらく母のおはぎの中では1番ほよよ系・・(^u^)でもわかった。昨日突然「おはぎを作ろう」と思い立ち、市販のあんこなど絶対使わない人なので完成は深夜だったそう。目も悪くなり昔ほど体力のない母にとって誰の助けも得ず一人で大量のおはぎを作るのはさぞ大変だったことだろう。それにいつまで元気でおはぎを作れることか。大きな大きなおはぎ、もちろん全部いただいた。・・今度は手伝ってあげるから言ってね。そしていつものおいしいおはぎたくさん作ろうね。