和歌山ラーメンツーリング
福さんから和歌山ラーメンを食べに行こうとお誘いがあった。和歌山は遠そうに思えるのだが、以前工作車で大阪湾岸道路を通って行った時に意外と近いと感じた覚えがある。地図を見てみると大阪の難波から和歌山市内まで60キロ足らずしかないのである。目的は和歌山のラーメン清乃で和歌山ラーメンを食するだけという、壮大且つたわいもない計画に乗ってしまった。この所忙しくてバイクにも乗っていないし、弄ってもいなかったので欲求不満が爆発しそうになっており、丁度良い息抜きが出来ると思ったのだ。今回のメンバーはディアベル、ZZR1400、シルバーウイングGT、V7ドンキーの4台である。天気は晴天、気温13度。文句なしのツーリング日和である。朝は寒いが日中は暑い事が予想されるのでライディングウエアーのインナーを外して、その下に着る服で調節する事にした。手袋は悩んだ末に夏用にした。夜明け間もない午前6時過ぎ、集合場所の吉備SAに向けて山陽道を東進すると、乗用車を挟んで2台のバイクに追いついた。こんな朝早くから走るやつはきっとディアベル隊だろうと後を追走するとやはり吉備SAにピットイン。しかし、事前の話しではシルバーウイングが一緒の筈?急用でも入ってキャンセルになったのかと思ったら、高速の途中ではぐれたらしい。しかし、いくら待っても到着しないのだ。福さんが電話やメールを送るも返事はない。ひょっとして通り過ぎてしまったのかも....?と考え、次の瀬戸PAまで走るがそこにもいない。次の福石PAに向けて走り出すと、山間部に差し掛かり霧が酷くてヘルメットのシールドに水滴が流れる。寒くはないが、手が少し冷たい。冬用の手袋にした方が良かったかも...。福石でトイレ休憩。福さんがひつこく電話やメールを送るとシルバーウイングからやっと電話が掛かって来た。今、吉備SAにいるとの事。何をやっておったんじゃ???話しによると、どうやら、間違えて分岐に浸入してしまい、岡山道を北へ登って賀陽IC辺りまで走って間違いに気づいたようである。そんな事あるのか?先発隊はV7ドンキーを先頭に給油予定の名塩SAまで一気に走り、シルバーウイングを待つことにする。少し寒いので温かい飲み物を探すとコーヒーの自動販売機があった。日本人なのでコーヒーは飲まない、イギリス海軍に倣ってココアにする。ココアも飲んだし、タバコも吸ったし、トイレにも行った。予定では吹田から近畿道経由で阪和道で和歌山入りする事になっていたのだが、最短距離で遅れを取り戻す事と、何と言っても絶景の大阪湾や関空が見える湾岸道を走りたいと要望を出して、豊中/池田から阪神高速に乗ろうと相談していたらシルバーウイングがおっさんの恰好でやって来た。ここでやっと4台揃っての再出発と相なった。今度はカーナビを備えたディアベルが先頭だ。豊中/池田までは快調であったが、通勤ラッシュは終わっている筈なのに、阪神高速が渋滞している。湾岸道まで我慢の運転が続く。やっと渋滞を抜け出したら、大阪湾が見えて来た。海の見える高い高架の上を走るのは実に気持ちの良いものだ。あれよあれよと言う間に阪和自動車道の紀ノ川SAに到着。このSAは高台にあり見晴らしが良く気持ちがよい。ここまで来れば和歌山はもう一息だ。時間が遅れ気味なので、昼前だが先にラーメンを食べる事になった。和歌山市内に入り、福さんが予め調べておいてくれたラーメン清乃に向かう。この店は近鉄百貨店地下にあるので、自転車と原付きスクーターがひしめく百貨店の2輪専用無料駐車場に無理矢理突っ込む。上着こそ脱いで来たものの、ライディングパンツを履いた恰好で食料品売り場を通るのはどう見ても場違いな気がしたが、和歌山ラーメンのためには、そんな事を気にしてはいられないのだ。ラーメン清乃は地下の奧にポツンとあった。カウンターのみで8人も座れば満席になる小さな店であったが、昼前と言うのに既に満席であった。先に支払いを済ませて空席を待つ事数分、いよいよ順番が来た。出て来たラーメンは赤茶色のどろどろスープに黄色のやや太めのちじれ麺。初めての体験である。不味いことはないが、やみつきになるような味でもない。煮干しブラックにした方が良かったかな。(少し後悔)しかし、異色のラーメンという点では良かったかも知れない。折角、和歌山まで来たのだからフェリーの出発時間まで和歌山城を見学する事にした。ここも無料の2輪駐車場にバイクを突っ込む。晴天なのは良いのだがバイクの温度計は24度を示しており、かなり暑い。上着もフリースも脱いで薄手の長袖一枚になって天守閣を目指して歩き出す。石段を登ると本丸に城が見えて来た。空襲で焼けてしまったので、昭和33年に鉄筋で建て替えたようである。写真を撮っているとニンジャの恰好をした観光ガイドのオバサンが4人揃っての写真を撮ってくれた。時間の関係で城に入るのは断念してフェリー乗り場に向かう。V7ドンキーは750cc未満なので徳島まで3900円だ。2輪は最初に乗船してハンドルの両側をタイダウンで固定。バイクは船倉の両脇で20台くらいは乗れそうである。暑いので、デッキでZZR1400から貰った「たこ煎餅」を食べながらコーラを飲む。雑談をしている内に体が冷えて来たので、船室に入り靴を脱いで横になる。丁度枕もあったので快適だ。直ぐに眠りに落ちて2時間の船旅は呆気なく終わってしまった。徳島に着いたら、徳島ラーメンを食べようと4.5キロ程先にある人気店に向かう。ガソリンの警告灯が点灯したので途中で給油。目的のラーメン屋に着いたが残念ながら閉まっていた。ネットでは常時開店とあったようだが、5時前の中途半端な時間だったので客は来ないし閉めていたのかも。ラーメンは諦めて帰途につく事にした。一般道を走り板野ICから高松道に乗って夕暮れの四国路を夕日に向かって進む。最近のヘルメットにはスモークシールドが装着されているものが多いが、私のメットにはそんな物は付いていない。シールドに少し色が付いているものの夕日とまともに対面したら眩しくて前が見えない。何とか考えねば....。津田の松原SAで休憩。日も暮れて来て寒くなったので、ジャケットの下に脱いでいたフリースを着て、安全のためにメガネを掛けて出発。LEDに交換したヘッドライトは純正H4に比べて飛躍的に明るくなりよく見えるのだが、福さんが少し眩しいと言うので、光軸をもう少し下げて見る事にしよう。安物のLEDだが光量は十二分にあるものの、光りが散ってしまっているので車検は無理なような気がする。夜の瀬戸大橋を渡って無事帰着。7時前だったので夜の晩酌には十分間に合って、アジのタタキで清酒を心ゆくまで飲んだのは言うまでもない。本日の走行距離408キロ。給油しなかったらぎりぎりアウトだったかな。阪和自動車道/紀ノ川SA近鉄百貨店地下の清乃どろどろスープの和歌山ラーメン和歌山城天守閣和歌山城から遠くに見える紀伊水道タイダウンで固定されたフェリー内のバイク南海フェリー「かつらぎ」から和歌山方面を望む