構造変更キャンピング仕様8ナンバーへの道
工作車の車中泊仕様(キャンピングカー)への改造が運転席と助手席それにフロントガラスの目隠しを取り付けるだけになったので、8ナンバーの取得をやってみたくなった。メリットは自動車税と重量税が少し安くなる事と法律に基づく改造に適合すること。デメリットは任意保険が高くなることとの事であるが、保険会社に問い合わせをしたら殆ど変わらないという回答であった。定員の8人乗車は難しくなる。素人が思いつきで改造した車中泊仕様がキャンピングカーとして公に認められるのか?こればかりは陸運局に判断して貰わなければどうにもならないので、工作車を持ち込み判断を仰ぐ事とした。気になる点はギャレーを設置している床から天井までの高さが160㎝必要であること。だが、通常だと130㎝程しかない。オートフリートップを展開してベッド面を跳ね上げるとコンロ辺りはギリギリ160㎝取れるが、隣のシンク辺りでは130㎝程度しか取れない。それと後部ガラスを外してポリカーボネートを取り付けている事である。陸運局では現車を見て貰い、構造変更が認められるか判断して貰うには、一度検査ラインを通らなければならないという事で、検査印紙2,500円を払って特殊車用の6番レーンにクルマを進める。係りの検査員が4人出て来て、ホイールベースや車台番号を調べて、「どういった検査ですか?」と尋ねるので、「キャンピングカーへの構造変更の可否を判断して貰いに来ました。」と答える。早速、後部ドアを開けて確認。直ぐに「これはでは構造変更は認められません。」とひと言。検査員 ギャレーの前に立った状態で、床から160㎝の高さが必要です。私 このクルマは天井が上がるので、コンロの前辺りは160㎝取れるのですが…。検査員 160㎝はシンクの前にも必要です。私、 それなら、セカンドシートを取り外してギャレーを前に移動させたらOK?検査員 それなら大丈夫かな。それと、ギャレーの天板が前に開くこの構造では、開いた状態で調理スペースを計算するので、横向き座席との間が狭すぎてダメです。私 それなら横向き座席を取り払ったらどうですか。検査員 それなら大丈夫です。乗車人数は何人にしますか。私 5人と考えています。検査員 オートフリートップを展開して下さい計測してみます。(計測)ベッド部分は十分なスペースがあるので2名で大丈夫です。どうしてこのクルマをキャンピング仕様にしたいと思ったの?私 このクルマはメーカーのオプションでキャンピング仕様車が存在したので、同じように作ったら構造変更が認められると思ったからです。検査員 そうですか。メーカーオプションがあったのですね。実は今年の4月1日から法律が緩和されて、ギャレーの設置場所は床から160㎝から120㎝に、シンクの高さは床から80㎝以下となります。詳しくはネットの情報で確認してみて下さい。だから、今、ややこしい事を無理にやらなくても、法律が緩和されてから変更されたらどうですか。私 へっ。それなら、4月以降に横向き座席を取り払うか、小さくするだけで、この状態で問題無く構造変更ができると言う事ですか。検査員 実際に計測を行い適合すれば大丈夫です。私 窓に取り付けた換気扇はこれで良いですか?検査員 何の問題もありません。換気扇を付けるとか全開出来る窓とかの決まりはありません。換気が出来れば良いので、このクルマのように斜めに少し開く窓なら問題ありません。私 へっ。折角苦労して換気扇を取り付けたのに。でも、やっぱり換気扇の方が効率は格段に優れているので、無駄ではなかったような。いや。無駄ではない。私 換気扇を取り付けている窓はポリカーボネートなのですが、これでも大丈夫ですか?検査員 これ、ガラスじゃないの。自分で作ったの?一寸待って調べますから。(長い調査時間)調べたところ、ポリカはダメですね。ギャレー部分は荷物室扱いですが、2列目のシートをリクライニングさせた時、ポリカの窓まで掛かるので、ここは安全ガラスではないとダメです。その他特筆すべき事は、横向き座席のシートベルトの設置は指摘されなかった。以前ネットで調べた情報ではクルマの年式による違いがあるらしい。この工作車は平成9年式なので、その当時はキャンピングカーの横向き座席が認められ、しかもシートベルトの設置義務も無かったので、当時のクルマはいらないのかも知れない。(走行中は横向き座席は使用しないので、関係ない事だが。)構造変更を行うと同時に車検を受ける必要があるとの事なので、実施する場合は次の車検に合わせて行った方が得ですよ。と教えてくれた。次の車検は来年の9月なのでそれまでどうするかゆっくり考える事としよう。それまでクルマが壊れないでいてくれるだろうか?