キャブの状態が相当酷かったので、もしやと思い燃料コックを捻ってみたがビクともしない。ガチガチに固着してしまっている。ペンチで摘まんで無理やり回そうとしたが、これも力任せにやっては壊してしまう可能性があるので踏みとどまった。
タンクから外してみると、予備燃料供給用の真鍮パイプに不純物がビッシリと付着して酷い事になっていた。カップとコックのレバーまでは外す事が出来たが、レバーの奥にあるプラの部品がどうしても外れない。多分この部品に穴が開いておりレバーが嵌まって回転する事により、穴の位置が変わりON、OFF、RESを切り替えるのだろうが、初めて分解した時の記憶はもうない。レバーが嵌まる溝にドライバーを突っ込んで回そうとするが動く気配もない。
キャブクリーナーを溜めて一日置いたが結果は同じである。ドライヤーで温めてもダメである。ドライバーを当てて金槌で叩いて回そうとしたが、相手がプラなので壊したら元も子もないので止めた。恐らくキャブ同様タール状になったガソリンが接着剤の作用をして固着しているだろうから、熱を掛ける方法が最善なのでバーナーで炙ってみる事にした。しかし相手がプラなので、慎重に熱を加えて行く。白い煙が僅かに出たところでストップ。ドライバーを突っ込んで回してみると動いて外れた。熱による変形も見られない。ティーパー状のこの部品は思った通りコックの奥に嵌まっているだけだった。
真鍮パイプも詰まっていた。パーツクリーナーを吹きながら針金でつついたが埒が明かないので、自転車のスポークを突っ込んで押し出すとヘドロの様な物が1cm程も出て来た。こうなるとタンクの中もサビが蔓延しているに違いない。段々と憂鬱になって来る。
燃料通路を分けるプラ部品とコック